浦賀へ.なぜ浦賀かというと,京急本線の終点だから.中央林間とか南栗橋は,確かに終点ではあるけれど,行っておもしろいとは思えず,それに比べると浦賀はペリー来航の地でもあるし,何より海がある.私は山が好きなように思われるけれど,海もけっこう好きで,というのは,海水浴とかヨットとかではなくて,海のある風景が好きだ.もっとも,海というのは陸から10海里も離れると周りに何もなくなってしまうもので,それだとやはりつまらない.正しくは,海岸が好きということになるだろうか.海岸は海岸でも,九十九里浜のようなのっぺりした海岸ではなくて,海岸線が入り組んでいて景色が豊かなのがいい.
で,二子玉川・自由が丘・横浜乗り換えで浦賀へ.潮風に当たりつつ住宅街を歩き,神社の裏山に登る.浦賀水道を大きな船がひっきりなしに往来する姿と,対岸の富津の山々を眺める.浦賀港には渡船があって,その渡船で東側から西側に渡って,散策.浦賀というと,港を取り囲むようにして古くからの造船所があるのだけれど,平日なのに人気がないのを不思議に思う.浦賀文化センターという小さな公民館のような施設に立ち寄って,造船所はこの3月で幕を閉じたことを知る.駅に戻る途中に浦賀生協があって,立ち寄ってみると,品揃えはコープかながわ野川店と同じようなものだけれど,来店者はやや多かった.京都時代の食卓の定番だった Chivers のジャムを見つけて,2瓶購入.行きと同じ経路で帰宅.
会社の研修のマーケティングの課題を開けて,ついでにコンピテンシーとその開発可能性など,研修側の本音を外部から見つめたといった感じのページを読む.私は責任とか義務といったものを重視してしまう古風な性格の持ち主なので,いま風の生き方はできないのかもしれない,などとしんみり.
ところで,この夏は JAL のアラスカ行きチャーター便が設定されているらしい.京都にいたころ知り合いがアラスカに行ったときは,確かロサンゼルス乗り継ぎで行ったのだとか言っていた覚えがある.いまは旅客便でアンカレジ直行はないので,チャーター便はなかなか貴重な存在だ.おそらくロシアの経済が回復して社会が落ち着くと,カムチャツカ半島なんかが日本人観光客向けに売れるのだと思うけれど,それまではアラスカが自然派の人におすすめの観光地かもしれない.
明け翌日につき,ややふらふら.
臼井さんの議論の会のハンドアウトを作成.エスペランティストにはなぜか浮世離れしたような人が多いので,私の話題提供がいい刺激になるかもしれないと思いつつ.カラープリンタを手に入れたので,資料を打ち出して持っていくのがとても楽しみになった.
その他,日経ネットワークのチェックテストを受け忘れていたことに気づいて受けたり.
来日予定の某大物ゲストは香港から来るのかと思ったらアメリカから来るらしい.しかもフライトの事情で成田到着が遅れるとか.京都との行き帰りは高速バスだというし,心配してしまう.
故障のため,久しぶりに徹夜に近い状態.数えてみれば,15人ほどの人にお世話になった計算になる.世の中にはこんなにたくさん夜通し働いている人がいるものだ,と感心する.
この仕事は,一人で判断して決めることが多いけれど,その判断の基準が明確になっていない部分が多い.判断基準がわからないままやみくもに仕事をすると,人によってばらつきが出るし,結果がよいものとならないので,過去の事例への対応履歴から判断基準を抽出して簡潔な形で表現し,共有を図る必要がありそうだ,と,2か月もたって遅ればせながら気づく.
先月のジャパンネット銀行のシステム障害について,日経コミュニケーションなどで読む.こんなの1年に1回ぐらいはありそうな話なのでは,と思えるトラブルで金融庁から業務改善命令が出てしまうのは,やはりお金を扱っているからなのだろう.インターネットが使えなくなった場合に備えてダイヤルアップ回線の準備もしてあるなど,予想以上に手厚くハード面の手当てをしているものの,ソフト面の不具合でトラブルを起こしてしまったということらしい.大変なものだ.
夕食は青梗菜・昆布入り湯豆腐と白菜キムチ.
泊まりの日なのに7時半に目が覚めてしまった.
カゴメの桃ストレートジュース.いいですね.
まんだらけ盗難原稿売買問題って.絵画のような著作物の場合は所有権の帰属は割と明確なのだけれど,印刷の原稿として利用される著作物の所有権の帰属はいままで出版社と作者との間で明確にしていないことが多かったので問題が生じている,という理解でよいのだろうか.
今日は日柄からして皆さんもっともアクティブな日なので,日中はその対応に追われる.特に故障が出たとかいうのではないものの,派遣元の仕事とか昨日から引きずっている不具合の対応などで,残って仕事.今日はちょうど時間外を予定していて,補食も申し込んでいたと思うのだけれど,なぜか食券が届かなくて,夕食は引き出しにとっておいた乾パン2枚になった.
平日に職場に行くのは久しぶり.平日なのでいろいろイベントがあって一日中忙しく過ごす.遠くの部署の同期の人からメールが届くのは有朋自遠方来という思いで,うれしいことだ.読むと,つい2週間前まで知らなかった話ばかりで,会社って広い.
住民税の特別徴収税額の通知書が届いた.月割にするとそれほどでもなさそうに思えてしまうけれど,年額にするとまあまあな額.住民税は所得税と違って均等割があるのが特徴で,零細の法人なんかにとってはけっこう重そう.NPO 法人なんかに対しては条例で免除している場合が多いというけれど.
日曜日に職場の冷蔵庫に豆腐を1パック(半丁)置き忘れてしまって,まだ品質保持期限には1日余裕があるので,ゆでて冷やして冷奴に.それと,残り物の鶏手羽元・大根・にんじんの煮物でご飯.ちょっと野菜足りなめかもしれない.
研修から持ち帰った荷物を整理したら,マーケの教材が入っていて,通信教育でもあるし,ちゃんとやらなきゃ,と気づく.初回提出締切が7月末.旅行とか臼井さんの議論の会とかいろいろあるので意外と時間がないものの,この1年余りで少しずつマーケティングの考え方が身につき始めている気がするので,それほど苦にはならなさそう.考えてみれば,私はいままで何か新しく専門外の分野の考え方を身につけたいとき,分厚い本を何冊か通読して身につけるというパターンが多かったのだけれど,この会社の研修というのはそういうものではないようだ.分厚い本アプローチは時間が潤沢にある学生ならではの贅沢なものだったことに,就職して初めて気づく.
浴室の天井に付いている換気扇を掃除.この換気扇は,ファンがプラスチックで成形されていて,円筒の側面の部分に細長い翼が多数あるという,いわゆるシロッコファン.ほぼ常時運転しているのでほこりがどうなっているのか,前々から気になっていたものの,開けてみると大変なことになっていて,使用済み歯ブラシなどで翼の部分に付着していたほこりを取ると,相当な量になっていた.よくまあけなげに動いていたものだ,と感動してしまう.掃除を終えスイッチを入れてみると,心なしか音が小さくなった模様.消費電力は 50Hz で 13W ということなので,年間 113.9kWh(力率のことは無視する).冷蔵庫の4割ほどということになる.これから暑くなるので,掃除で多少なりとも排気風量が増えて消費電力が減ってくれたらありがたい.
午後は,溝の口に出て買い物など.調べたところ,この辺の金融機関でユーロ T/C を置いている銀行は皆無で(普通郵便局にはある),現金も取り扱いが少ない.一部の信金や特定郵便局さえ両替を扱っていた京都市左京区というのは,ずいぶん変わった地域だったのだ,と知る.歩いて銀行に行って,ご飯を食べて,スーパーを2軒はしごして,クリーニング店へ.ユーロの現金を初めて目にする.やっぱり子ども銀行券みたいな仕上がり.
ところで,euro という単語の発音は,フランス語では「うーろ」と,母音で始まる.数詞には子音で終わるものがいくつかあって,そのうち neuf「9」は neuf ans や neuf heures でリエゾンするのだけど,neuf euros「9ユーロ」はリエゾンして「ぬ・う゛ーろ」となるのではなく,単に「ぬ・ふーろ」となる,と NHK ラジオフランス語講座のテキストで読む.でも dix euros はやっぱりリエゾンして「でぃ・ずーろ」.なんで新しくできた単語なのにこんなに発音が変化するのだろう.フランス語って難しい.
銀座へ.dai-sushi で昼食をとろうと思ったら,改装中だったので,無印良品へ.休みの日にはいつも行列になっている Meal MUJI では,「デリ4種盛り」を注文してみたところ,塩気が濃すぎて,期待はずれだった.無印良品の食料品はよい品と悪い品との差が激しい(たとえば茉莉花茶は○だけれど,アップルティーは×だ)けれど,それと似た構図かもしれない.
エバンスとモンデールへ.エバンスはいろいろなブランドの腕時計を取り扱っていて,確かに高級志向の店作り.ただし販売員の接客態度は宝飾品店に比べていまひとつのように感じた.意外に売り場面積は小さく,渋谷とここの2店舗だけでロレックスの国内売上の 10% 近くをさばいているとは思えないほどだ.モンデールはロレックス専業らしいが,安っぽい店構え.なぜか販売員の数が多い.正規品店も回ってみなければ,とメルサと松坂屋の時計売り場を見て回る.どちらもメーカー一社当たりで見れば品揃えは少ないので,指名買いしようという向きには適していないことになるけれど,多数メーカーの商品を取り扱っていることが長所か.考えてみれば百貨店でも外商と付き合いがあったりすれば 10% ぐらいは値引きがあるというから,並行輸入品販売店の存在意義は価格面ではあまりないことになる.もっとも,私見では時計は販売価格5万円程度までは機能と見た目が向上するものの,それ以上では頭打ちになるように思われる.時計メーカーのマーケティング戦略に踊らされるな,と声をあげたい.
サンマルクカフェに寄ってから,帰宅.
市民のための環境学ガイド.辛口.槌田敦系の人かと想像するものの,槌田敦氏よりだいぶまとも.以下,環境の話題4題.
家電メーカーのホームページを見て,冷蔵庫のエネルギー消費が非常に小さくなったことに驚く.460L でも 270kWh/年 の消費電力量.うちの 55L の小さな冷蔵庫が 270kWh/年 なので,ちょうど同じ.だいたい電気ポット1個とも同じくらいのエネルギー消費ということになる.電気ポット恐るべしである.最近はペルチェ方式の冷蔵庫で 50L くらいのサイズで同じくらいの消費電力量のも出てきてる.製品価格が割高なのと,冷凍機能がないといった短所は残る.もっとも,動作音が静かなのは何物にも代えがたい長所なのだろう.
家電ではないけれど.トヨタのプリウス.燃費はかなりよいけれど,スズキの Twin の方がさらによい.2人乗りの軽自動車だから当たり前だろうか.燃費だけなら何の工夫もない二輪車の方がよいけれど,事故リスクが高いので通勤用途などには勧められない.
電気といえば.梶が谷という土地には高圧送電線が通っている.高圧送電線によって生じる電磁界が小児白血病のリスク要因になるというのはどうやら確かなようで,送電線直下の土地は子育てには向かなさそう.ただ,それ以上に景観面の問題が大きいはずで,送電線近隣の地価は送電線がないものとした場合に比べどの程度低いのかが気になる.
旧聞に属するが,杉並病の主な原因は不燃ごみ中間処理施設「杉並中継所」の汚水から発生した硫化水素だった,と東京都の調査委員会が報告(PDF).わかってしまえば,なんでこんなことにみんな何年も悩んでいたのだろうと思えてくる.
職場でも家でも大量のメールと格闘する一日.土曜までにプライベートのアカウントに届いていたメールの通数,129通.ほとんどが迷惑メールだというのが情けない.「As seen on NBC, CBS, CNN, and even Oprah!」とか,常套句にもあきあきしてしまう.
今日はなぜか帰っても眠れなくて,数時間を横になって過ごす.不眠症とかいうのではなくて,昼に眠れないというのはむしろ正常なのだろうけれど.その分夜にぐっすり眠れればいいのだと思う.
うつらうつらしていて,研修のことを思い返していて,ふと,Time で毎号のようにブレゲの広告が載っていたのを思い出す.最近は携帯電話の普及で時計をしない人が多いというけれど,私といえば,輸入時計などは見るからに成金趣味という感じがするし,それ以前にそもそも別世界のもの,私にはかかわりあいのないものという気がしているのか,ディスカウントショップで買ったデジタルの時計で至極幸せに暮らしている.もちろん日本製のもので,ただ,バンドは買ったときのではなくて,革製のに付け替えてある(このバンドが時計本体の6〜7割の値段……).金属のバンドは冬なんか冷たそうだし,プラスチックのはじきに切れてしまって困るので,と実用本位なのだ.私にとっては時計というのは,服よりもむしろ家電に近い存在なのかもしれない.家電といえば,最近は腕時計でも電波時計が出ているらしく,いつかこの時計が動かなくなったら,電波時計の腕時計を手に入れてみるのもいいかも,などと思案する.電波時計は長波の標準電波を使うのだけれど,調べてみると,短波の標準電波はおととし廃止されていたらしい.「JJY,JJY.20時,30分.JST.-. -. -. -. -.」と,遠くの送信所から聞こえてくるアナウンスに感動した経験を共有する人も少なくなるのみ,か.長波の方が報時目的に適するとはいえ,人の声を乗せるべくもないのだから.
祭りが終わって,今日から通常勤務.いつもの故障対応も祭りと呼ぶものの,それに比べて本物の祭りに近いイベントだった.当たり前の話ではある.
今国会に提出されている仲裁法の関連の文書を読む.旧法に比べてだいぶ詳しく書き込まれているし,消費者・事業者間の仲裁合意に関する規定も妥当な線に落ち着いたところか.
全然違う話なのだけれど,某国で日本企業・某国企業間の紛争が生じて,行政機関か裁判所かの調解と呼ばれる手続きに持ち込まれて,日本側企業の責任者は合意がととのうまで出国を禁止されたので,やむなく不本意な合意に及んだなんていう事例をどこかの雑誌で読んだことを思い出し,Google で検索してみたものの,見つからなかった.確かその合意に私法上の効力があるとして某国側企業が日本の裁判所に支払いを求めて訴えたところ,日本の公序かなんかを理由に認められなかったという話なのだけれど.人権侵害もはなはだしい某国である.
研修最終日で,有価証券報告書とか Form 20-F を隅から隅まで読んで深く分析してみるのにはとても役立つ授業などの後,懇親会.
研修施設のスタッフのみなさんと同期の人たちとに別れを告げて,一人都バスの乗り場へ.夜,バスを待つというのは感傷的な気分になるもので,京都時代のことを思い出してしまう.10分ほど遅れて到着したバスに乗り込み,200円を支払って駅まで.電車で帰宅.
昼食は,ブリーとロースハムの黒ごまパンサンドと,りんごのデニッシュなど.微妙に値段が高いものの,りんごはバターとカルヴァドスの香りで,アクセントのくるみはグラサージュしてあるなど,ディテールにこだわっているので,許せるかもしれない.
夕食は,例の名物シェフの和風家庭料理をいただく.
夕食の後,研修施設に戻ってみると,もう私に用はなく,みんな引き上げるところだったのだけれど,一人が PHS でネットにつないで,それで同期の日記鑑賞大会が始まってしまった.
宿泊施設に取って返すと,玄関のところでほかの事業部の人たちに声をかけられて,電車で JR の駅まで繰り出して飲まないか,と.ごめん,また今度,と断ってしまって,後でいろいろ思い悩む.
もうひとつ,とんでもない話なのが,その声をかけてくれた人たちは6名ほどだったのだけれど,そのとき名前を思い出せたのが一人だけだったということ.申し訳ないというかなんというか.記憶力の悪さには泣きたくなってしまう.
明け翌日に一日いろいろ張り切ってしまったせいか,やや体調不良気味.TOEIC を受けても点数が上がるはずもなく,頭が痛くなってしまって食欲もないので,有名な boulangerie が近くにあって,そこで買った croissant aux amandes を昼食にする.
夕方には元気になって,時間外には昨日と同様,班別学習.資料の財務諸表を見比べて,「A 社は会計方針が保守的なので,財務状況はは貸借対照表の数字以上に B 社との間の開きがあるよね」などと指摘したら,感心されてしまった.宿泊施設に戻り,夕食,入浴(大きなお風呂につかるのは半年以上ぶりで,うれしいもの),就寝.
いつもより1時間ほど早く家を出て,電車と都バスで研修場所へ.
新入社員研修のときお世話になった研修施設に再び足を踏み入れ,入社当初のことを思い起こし,1年と2か月余りの間大過なく過ごせたことに感慨を新たにする.久しぶりに顔を合わせる同期の人たちとは,ようやく接し方がわかってきたという感じで落ち着けるようになったし,当研修のチーフ的な存在の方(30代前半の感じのよい人でした)に話を伺う機会もあったり(相当激務なのだそうだ),英語の研修は exciting だったしと,大変充実した研修1日目を終える.
今年は英語力を強化する年との位置づけ.それで,研修施設の廊下でおすすめ英語学習教材を展示するという企画が行われていた.現在の英語力(TOEIC の点数で測定される)ごとにおすすめが設定してあって,amazon.co.jp での注文画面の打ち出しなんかも本にははさんであって,研修施設のスタッフの方々の工夫がうかがわれる.手にとって眺めてみた.レベルの下の方から順に,高校受験の問題集・文法参考書,真ん中あたりは映画の脚本・戯曲,一番英語力の高い人向けには小説,と並んでいる.私の場合英語では自分の好きな分野のことをする(RFC を読んだり……)というのができるレベルなのだけれど,フランス語とかではまだ.星の王子さまならともかく,普通の小説とかは到底歯が立たない.どうしようかと思っていたのだけれど,フランス語で戯曲を読んでみるというのは確かにいいアイディアかもしれない.あまり文字が多くないし,文法的にも単純なのがいい.語学力がついてくるとかえって文字が多い本の方が記述が冗長な分読みやすくなったりするのだろうけれど.ただその前に文法参考書と問題集も,もちろんきちんとやっていく必要はありそう.
同じく1年と2か月ぶりに再訪する宿泊施設にチェックイン.食堂のシェフは前回と同じ人で,ちょっと味付け濃い目ながらなかなか力の感じられる洋風創作料理をいただく.食後は研修施設に取って返し,班で集まって(班別学習って懐かしい響きだ……),課題を手短にまとめる.宿泊施設に戻って寝ることに.
明けにつき,家で静かに過ごす.川崎市営地下鉄は5年程度延期と市長表明.妥当な話だろう.
明日から3泊4日の研修のため,その間更新はお休みします.
この仕事についてからというもの,仕事の仕方について他人から直すべき点を指摘されるとか,他人に聞いてみるということはほとんどなくて,定型的なやりとりを除けば,一人静かに仕事をする日々が続いている.でも大変責任の重い仕事であることには違いなく,昨日はちょっとミスをしてしまったので,今日の泊まりは基本動作を忠実に実行することを念頭にしたいもの.
歴史上の暦法に関する話.ローマの暦の話はこの前,早稲田の臼井さんの議論の会で出たのとほぼ同じ話のようだ.日を月初からの日数で呼ばない点がなんともわかりにくい暦.私の好きなのは,やはりフランス革命暦.月の名前が janvier, février, ... なんてわけわからない名前よりもよっぽど直感的で,季節に応じて語尾が変わるなんていうのも詩的.休日は10日に1回だったんですね.
山用品店といえば,暑さ寒さの調節に便利な超軽量のベスト,濡れてもすぐ乾くアンダーウェアなど,山以外でも旅行のときなど重宝しそうな商品が多い.自転車をよく使う人ならゴアテックスの雨具なども役立ちそうだし,山に登る人たちには好かれないお手軽オートキャンプでも,ガスランタンなんか持ち出せば本格的な雰囲気になりそう.ものによって値が張るのが難点ではあるけれど,世の中であまり知られていないのは惜しい品物の数々である.
そういえばオフィスでは時折シュラフを見かけるのだけれど,皆さん,シュラフってどこで手に入れているんでしょう.やっぱり日ごろは山用品店なんか足が向かない人でも,シュラフが必要になると意を決して行くのだろうか.
ところでシュラフといえば,お店の人はダウンのを売りたがるのだと思うけれど,オフィスは山と違って寒くないし(機械室は空調が効いているけれど,それでも山と比べれば,全然),少々重くても平気だし,メンテナンスのことも考えると,ダウンなんかではなくて断然,化繊のがよい.ちなみに私は新入社員研修の直後に社宅に入るのに寝具が届いていないということで父親に借りたのを借りっぱなしにしてしまっていて,次に帰省したときにでも返さなければと思っているしだい.
遅ればせながら,内閣府のまとめた今年の国民生活白書を読む.「デフレと生活―若年フリーターの現在(いま)」と副題が付けられていて,今年はフリーターにフォーカスした白書を作ってみたらしい.読めば,95年から01年にかけて,15〜34歳の人のうち週当たり50時間未満就業する正社員は168万人減少する一方で,週当たり同じ時間就業するパート・アルバイトの人が153万人増加していてそれを埋め合わせていて,正社員の人数が129万人減少する中で週当たり60時間以上就業する正社員は49万人増加している,と.前々から,そういう方向に行くだろうという予測や希望,そうなってきているという個々の事例は聞き及んでいたのだけれど,これだけはっきりした数字を出されると,やはり経済法則,社会の大きな流れというのは無慈悲に働くものだということに思いをいたさずにはいられない.労働が長時間化しているにもかかわらず,専業主婦世帯は暮らし向きの悪化が著しいだとか,夫婦で働くと家事や育児の負担が女性に重くのしかかるのが現実だとか,救いようがない現実(宮沢内閣みたいな景気対策で何とかしようと思ってもうまくいかないのだろうから,救いがないというもの)を描くこの白書は,若年者必読の文書といえよう.
今日は買い物の日.今日 *も* 買い物の日なのでは,という突っ込みはとりあえずおくとしよう.
手始めに渋谷の東急ハンズに行って,額縁を購入する.白木にごく薄くラッカーかなんかが塗ってあって,断面はかまぼこ形で,A4判の大きさ.その他いろいろ見て回るものの,特にいま欲しいものはないのでそれくらいにする.新宿に移動して登山用品店のコージツへ.大きめの雑居ビルの2階の広いスペースをふんだんに使った店舗で,品物も各メーカー取り揃えているけれど,山用品店だけあって落ち着いた雰囲気で,いい感じ.25リットルのデイパックと,これからの季節の必需品であるに違いないアウトドア用帽子を求める.ザックは実はほとんどタウンユースだったりするのだけれど,不具合を抱えているいまのザックでは次の旅行に耐えないと判断して更新に踏み切ったもの.長らく赤のデイパックを愛用していて,いま使っているのは黄色なのだけれど,今度はオレンジのを買ってみた.赤って野生の哺乳類を興奮させるらしいので,そのせいでツキノワグマとかに襲いかかられても困るなあ,と思って,赤に戻るのはやめておくことに.帽子の方は,サハラキャップというものを見つけて,これはいい!と即決.これは,前から見たところ普通の野球帽なのだけれど,後ろに余分な布地が付いていて,首筋を守ることができるという触れ込みのもの.その他,いわゆる新宿系量販店であるところのヨドバシカメラでデジカメ用に乾電池など手に入れて帰宅.
ストックホルムはメーラレン湖畔で撮った写真を昨日印刷してあったので,さっそくそれを額に入れて額に金具を装着してひもをかけて,壁の付鴨居に手持ちの金具を設置して,額をひもで吊ってかける.うーむ.さすが.やはり部屋に何かかけることができるというのはいいものだ,これこそ文化生活(韓国でいうところの.日本語では「文化的生活」という方がしっくりくる)というものではないか,と悦に入る.
最近のプリンタはすごくて,四辺フチなし全面印刷などという芸当ができてしまうらしいのだけれど,それにはMCマット紙という専用の厚手の用紙を使うことが推奨されていて,うちにある紙といえばプリンタと一緒に買った普段使いの普通紙だけなので,とりあえず後回しに.これは旅行から帰ったら試してみよう.
プリンタを買って,部屋の中の段ボール箱が1個増えてしまったので,古い段ボール箱を1個処分して,あわせて不要なものたちを処分する.段ボール箱って,使い捨て感のある収納家具としてはけっこういけると思う,などと言うと賛同してくれる友人は少ないのだけれど.
で,一段落したので休憩がてら久しぶりに数年来の知人のホームページに立ち寄って,一気に憂鬱になってしまって,社会に適応できてない自分に改めて気づく(この日記を読んでいるあなたのホームページではないので,念のため).
社会に適応できていないといっても,24歳で就職してキャリアを積んで,普通の仕事ぶりはやや平凡だけれど,しばしば手品のように鮮やかな仕事をするので重宝がられているし,ものごとを分析してプランを立てたり将来を見通すことは,豊富な情報さえ与えられれば難しがらずにこなせるし,暮らしぶりは意外に質素だけれど食生活はごく健康的だし,対人関係もそつなくマネージしているし,と,はたからは周りの同年代の人たちよりよっぽどうまく生活できているように見えるのだろうし,たぶんそれが正解.社会に適応できていない・受け入れられていないという思いに合理的な根拠があるわけではなく,自分のあるがままの姿を認めるのをためらっているだけなのだと思う.
考えてみれば,英語がある程度使えるようになったのも,朝鮮語を勉強してみようと思ったのも,いまある種の鮮やかな仕事ができる,そのもととなったいろいろな技能を身につけたのも,ある種そういった不安から逃れようとしてのことには間違いないけれど,そういった生き方はあまり健康的なものではないし,それによって失ったものはとても多いことをきっちり認識しておかなければ.
夕方は,高津図書館.新聞やジュリストにも目を通したのだけれど,某鉄道趣味誌に載っていたトワイライトエクスプレスのルポがなかなかだった.記事本文は,鉄道雑誌のさがなのか,2001年にリニューアルしたという列車の細かいディテールばかりを心のこもらないまなざしで書き連ねるのみで,あまり印象的でなかったのだけれど,暖かみのこもった光に包まれた空間というコンセプトを何よりも雄弁に物語る写真がすばらしかった.技術では及ばないけれど,私も夏の旅行では海と空の鮮やかさを余すところなく詰め込んだ写真を撮って持って帰りたいもの.
ちょっと遅めの夕食に,なすのチーズ焼きを作る.なすを輪切りにして網で焼き,チーズを載せてホイルに包んで,もう一度網の上で両面を焼く.ホイル焼きにしたのは,天火がないのでこうしないとチーズに火が通らないからなのだけれど,しかしこれはかなり微妙な料理だなと.うちにお客さんが来たとして,ご飯を出すとしたらきっと,なすはフライパンで炒めて軽く塩こしょうしてからチーズを載せてホイル焼きにするに違いない.
やー,今日はびっくりしてしまった.
朝6時台に起きた事象が,なかなかぐっとくるもので,職場で提出した incident report には淡々と対応したように書いたけれど,実は実際経験しないとわからない大変貴重な経験をすることができた.正常に動いているものの動き方には,いつもなじんでいるけれど,半分壊れたときの動き方というのは全然なじみがないもの.
ところで,職場では給茶機が置いてあることは以前書いたかと思うけれど,お茶とかを飲むとき,これまではずっと給茶機付属の紙コップを使っていた.でも,環境負荷の面でも飲み心地の面でもいまひとつなので,昨日からマイカップを持っていって使うことに.それで今朝は,ミルクティーを飲みつつ,コルニション(とても小さなきゅうりの酢漬け)のサンドとさくらんぼジャムのサンドで朝食.
川崎市地下鉄1万人アンケートの結果が出た.建設推進 15.8%,延期 40.0%,中止 32.9%.まあまあ予想通りの結果か.川崎市単独で地下鉄を作るというのは身の丈に合わない話で,財政的に実現を可能にするためには,横浜市と合併するか,北部の区だけでも東京都に入れてもらうかしないと無理なのだろう.でもどちらも見込み薄だ…….
名大の福井先生のところから講演会の知らせが来ていた.小さな電波望遠鏡で宇宙の分子雲とかを観測する研究室で,8年ほど前に1回か2回,セミナーに顔を出しただけなのだけれど,律儀に送ってきてもらえるのはうれしい.電波望遠鏡を南米に移設するためには市民の協力が不可欠ということで戦略的にいろいろな企画を打って協力を得て移設を達成,今度は国立天文台も巻き込んでさらに大きなプロジェクトを始めるという同研究室の手腕は,さすが.
今日は川崎市の地下鉄を建設するかどうかを問う市民1万人アンケートの結果が発表される日.まだ結果はウェブサイトには掲載されていないものの,どう出たのだろうか.
背中が凝ってしまった.昔は首が凝ったものだけれど,最近は背中が凝るたちになったらしい.なぜか肩が凝ったためしはない.
昼食のお弁当には,エシャロットなる野菜を入れてみた.フランスのいわゆるエシャロットとは全然別の植物,らしいのだけれど,本家の方のエシャロットもそのままの状態で見たことはない.その日本版のエシャロットを生で食べてみると,みょうがとにんにくとたまねぎのどれとも微妙に違った変わった味.すぐには思いつかないけれど,これはこれで料理のしがいがあるのかも.
L'Express をプリントアウトして持っていって,通勤電車の中で読むのが日課になってしばらく.Time とかに比べて文章にひねりは効いていないように思うものの,まだまだ単語など難しくて,辞書なしでは理解が難しいところもたくさんある.どんな言語でもそうだけれど,わからない単語に端から線を引いて単語帳を作るといったことを一度はこなして初めて単語力が身につくのだと,痛感する.まだまだ道は遠い.
静かな一日.英語のメールを何通か書いたり.
夕食は,スモークサーモン,水にさらしたたまねぎ,じゃがいものゆでたの,ブラックオリーブ,以上を一皿に盛り込んで,クリームチーズをミルクで伸ばして味をととのえたソースで.ここしばらくの間,パンに付けて食べるには少し発酵が進みすぎたかと思っていたクリームチーズが,ちょうどいい味を出している.でも,献立としてはシンプルすぎる?
今日も,ディスカバー・川崎な一日.今日のテーマは,「二ヶ領用水の源流を探る」.
このあたりは鉄道だと縦の交通が不便なので,バスで小田急の向ヶ丘遊園駅へ向かう.かつては駅名の通り,遊園地があったのだけれど,はやらなくなって閉園してしまい,遊園地と駅とを結ぶモノレールもところどころ撤去済み.買い物の場所としては,駅前のバスターミナルから歩いて数分のところにあるダイエーが第一選択か.駅の裏には少し前の時代のものらしい商店街が広がっていて,出町柳と百万遍の間の旧今出川通りを思わせる風情で,登戸が宿場町として栄えていたころから続くという日本料理店など,歴史を感じさせる事物も多く,落ち着いた庶民の街という印象.
商店街を少し歩くと,小田急線・南武線の登戸駅に着く.登戸駅付近では土地区画整理事業,小田急線の改良工事,市で進めている大きな病院を作るプロジェクトなどが走っているためいたるところが工事中で,あまり人の住むところではなさそうな感じ.あと2,3年もしたら落ち着くのだろうか.JR 線と私鉄の乗換駅だけれど,とりたてて商業施設があるわけでもない.
登戸駅から新宿方面に少し歩くと,多摩川の河川敷.少し下って,二ヶ領用水の宿河原取入口に到着.すぐ近くに二ヶ領せせらぎ館という施設があって,いろいろ資料を読んだりする.二ヶ領用水というのは徳川家康が命じて作らせた農業用水だとのこと.宿河原ともう少し上流の場所をそれぞれせき止めて取り出した水を引いて,いまの川崎市の大部分に当たる農地を灌漑するために長年使われてきたものだという.琵琶湖疎水とかと違ってテクノロジー的なおもしろさがないのは,作った時代が違うのだから当たり前か.世間ではたぶん,「多摩川といえば玉川上水」なのだろうけれど,きっと川崎市の小学生は,4年生ぐらいで「きょうどのれきし」とかいう副読本を使った授業で教えられたとおり,多摩川といえば二ヶ領用水だ!と信じているに違いない.整理しておくと,玉川上水は水道用で二ヶ領用水より上流の左岸から取水していて,開削は二ヶ領用水より50年ほど遅いというところ.ちなみに川崎市の水道は,県内はるかはるか西の相模川と酒匂川から取ってきた水を使っているので,念のため.
宿河原駅から南武線を利用して帰宅.
今日は週休につき,遠出して買い物をしようと,自転車のタイヤに空気を十分入れて,コープかながわのお店へ.梶ヶ谷というのはいろいろな面で不思議な街だ.駅のすぐ近くのT字路から1本の道路が伸びていて,くぼ地の駅を陸橋で横切って,駅前のメインストリートになっていて,人通りの多いのはほぼその通りに限られるという様相を呈している.道幅は狭いけれど車がそれほどたくさんは通らないので,なかなかいい感じの通りではある.駅の近くで目立つお店というと,スーパー,コンビニ,川崎信金,普通郵便局.その他クリーニング店とかそうざい屋さんがちらほらあるけれど,飲食店はミスタードーナツ改めフレッシュネスバーガーとそば屋さんぐらい.ちなみに電話局はずいぶん離れたところに立地する.駅から歩いて1分もかからないところに大きな空き地があって,東急が持っている土地らしいのだけれど,将来商業施設にでもするのだろうか.少し裏道に入ると小学校と公園と法務局の廃墟からなる一帯があって,そのすぐ近くにもう1個小学校がある.その反対側には環境局のごみ焼却工場などからなる施設があり,その隣には公民館を大きくしたような施設があって,市民プラザと名づけられているらしい.やはり近くに小学校が1個.
駅の北側はT字路まで,歩いて1分ほどの距離までしかないので,街の広がりは南側に限られる.駅から南に離れていくと,マンションとかはだんだん少なくなっていって,メインストリートの両側には整然と区画された戸建て住宅用地が広がる.どこまでも日当たり良好な住宅地が続いているかと錯覚を覚えそうだけれど,駅から自転車で10分少々も行ったところの突き当たりに「JR 貨物」と大書された建物があって,梶ヶ谷の街はそこで終わり.武蔵野貨物線がここだけ高架になっていて,この建物はその駅,梶ヶ谷貨物ターミナルの建物なのだ.高津区から麻生区にかけての市で収集しているごみや,それを燃やした焼却灰をコンテナに積んで沿岸部の浮島まで輸送しているということなので,川崎市民にとっては日ごろの生活と密接にかかわりのある駅に違いない.駅は尻手黒川道路というやや交通量の多い道路に面していて,貨物を運んでくるには好都合に違いない立地だけれど,このあたりで目につくのは,建材屋さん,材木屋さん,スレート屋さん.航空コンテナを野積みにした,日通航空の営業所.自動車の整備工場.ガソリンスタンドにはダンプカーがとまっているし,空き地にコンテナをどかんと置いて貸し倉庫にしている場所なんかもある.かように土地の使い方がずいぶん粗っぽい点が,梶ヶ谷とは対照的で興味深い.
貨物ターミナルから自転車で数分で,目指すコープかながわのお店に到着.なんでこんなアクセスの悪いところに出店したんだろうとずっと不思議だったのだけれど,地図をよく読んでいると,実は近くに団地が3個もあることに気づく.土地も安いとすれば,コストに十分見合うだけの来店者はあるのだろう.住宅街ではないけれど,すぐ近くに幼稚園とスイミングスクールがあって,小学校なんか2つもあるということは,意外に居住人口は多いということなのだ.お店では目当てのプライベートブランドのうなぎや契約栽培のバナナを買い求めて,帰路につく.うなぎ,バナナ,グレープフルーツといった食品は,体に悪くないものを買おうとすると,普通のスーパーでは手に入れることが難しいので,遠出したかいがあったというもの.鮭と塩だけで作ったスモークサーモンを見つけたのも,収穫である.
明けの日は1日2食なので,夕食は早くとりたくて,昼過ぎ,にわか雨降る中買い物へ.大根といかの煮物,即席塩辛,昨日の弁当の残りの牛ひき肉とにらの炒り卵の夕食を17時ごろに食べる.
部屋の蛍光灯が多少ちらついていて前から気になっていたのだけれど,今日は一時的にちらつきが激しくなって,これはなんとかしないと,と.すでに半年ほど前に管を交換して,それでも発生することを確認済みだったので,グローランプをちらつきのみられない管に付いているのと交換して,やはり解消しないことを確認.管理会社の委託しているカスタマセンター的なところに電話して,対応を依頼.以前なら,かなり自分で思い悩んで「もう依頼するしかない」と心を決めてから電話していたものだけれど,最近は毎日仕事でこういうことをしていて慣れてしまったのか,何も考えずにさくっと依頼してしまった.
管理会社の委託している会社の人が来て,残りの管も全部取り替えたところ,あっけなく不具合が解消.切れたり電極付近が黒ずんだりはしていないものの,やはり寿命が来ていたらしかった.
ちらつきといえば液晶モニタ.昨年の夏はずいぶんこのモニタのちらつきに悩まされたものだけれど,夏を迎えて再度ちらつき始めそうなので,小型扇風機でも仕入れて対症療法してみようか.
最近読み終えた本,2冊.
1冊は,歴史と戦争と日常生活をつづった,文学の香り高い本.取り上げられた時代はナポレオンのモスクワ遠征のころなのだけれど,作者がトルストイなので,徹頭徹尾ロシア側の視点で描かれているのがおもしろい.
もう1冊は,岸本葉子・横田濱夫共著の文庫本で,お題は中年の独身生活について.ざっとまとめれば,一人暮らしにはいろいろ楽しいこともつらいこともある,という内容の本(要約しすぎだ……).でもとにかく,どちらの著者の暮らし方も私にはあまり向いていそうにない.借り物なので,冊子小包で返送.
健康保険と厚生年金の標準報酬月額が改定になったという通知を職場で渡されて,改めて社会保険のことを考えてみる.社会保険とかいうと,とかく取られる方に目がいってしまうし,制度が精緻に組み立てられている反面なかなかとっつきにくいものだけれど,本来とても大事なことで,社会全体を見渡してどういった制度がいいのかということを考えるのは,他人にまかせておくことではないのでは,と.負担を減らすために給付を引き下げるというのは,よっぽど慎重にしないとアメリカみたいな荒涼とした状況を招いてしまうのだろうし.
今日も日勤.午後には代わって着席してくれる人を頼んでおいて,歩いて20分ほどのオフィスに出向き,健康診断.面談で当たった保健師さんは私の勤務の特徴を十二分に承知していて,「深夜に呼び出されて故障対応に当たったりとか,あるんですか?」などと聞かれた.考えてみれば私よりずっとキャリアは長いのだろうから,当たり前か.同じ泊まりは泊まりでも,お客様対応なんかの泊まりだったら,ひっきりなしの着呼に即応しなければならず,しんどさは倍加するかもしれない.
用事で派遣元の部署に顔を出したら,また歓迎されてしまった.先輩社員に「お帰りなさい」と声をかけられて,心がほっとなごむ.でも,まだ帰りません.
アサヒ・コムの記事で,自宅の権利証の字が消える ワープロ感熱紙が原因.金額の桁は違うものの,銀行の ATM で家賃を振り込んでいたら,振込金受領証が感熱紙で,特にビニールとかと接触させたり光に当てたりしていたわけでもないのに3年ほどで文字が薄くなってしまってあせった記憶がある.抵当権抹消登記なら自分でやってしまって全然問題もなさそうだけれど,所有権移転登記って,登記原因が相続の場合でもこういったトラブルがあるとリスクは大きいのだ.
5月の末から7月の終わりにかけての一番好きな季節を迎えているというのに,心は曇りがち.身辺整理をして,どこか遠いところに旅立ちたい気分.そうだ,北海道の広大な大地でひとり,じゃがいもを育てるというのはどうだろう,と空想してみる.
この分野にはサーバファームという言葉があるけれど,1U のサーバを 1,000 台も 2,000 台も並べて世話するように,大量のじゃがいもを植えて育てて収穫してみたい.
でも,冬は寒そうだし.雪あり県の農家の人って冬はどんな仕事をしているのだろう.