7月18日(月)


写真 112
写真 111

6時ごろ起床.寝るためだけにこれだけの広さの部屋を使えるというのは贅沢なものだ.ラジエーターはただのパイプではなくて浮き彫りの意匠が施されているし(写真 111写真 112).サイドテーブルに卓上ランプ.アンティークっぽい鏡台といすのセット.もう一つくつろぐためのいすがある.壁には柔らかい白熱灯の器具があって光量を補っている.うちにもこんな広い寝室があったらいいのにと思う.美術品は,対角線 80cm ぐらいの風景画の油彩が1点.ほかに B5 サイズの額が4点.

写真 115
写真 114
写真 113

7時30分から朝食(写真 113).ジュースが3種(オレンジ,クランベリー,赤いグレープフルーツ).クレープ(写真 114)にハム.クレープのソースがおいしかったので作り方を聞いてみたら,マーマレードをオレンジジュースで延ばすのだという.皿に盛ったクレープに粉糖を振りかけて出された.その他,シリアルが何種類かと,ヨーグルト,フルーツ,コーヒー.久しぶりにちゃんとした朝食をとった気がした.

宿を出て,ネピアンポイント Nepean Point まで30分ほど歩く.ネピアンポイントはオタワ川に面して,360°の眺望が効く小高い展望台で,17世紀初頭にケベック植民地を築いたサミュエル・ド・シャンプラン Samuel de Champlain の像が立っている(写真 115).

写真 117
写真 116

展望台を降りて,造幣局 Royal Canadian Mint / Monnaie Royal Canadienne へ(写真 116写真 117).造幣局は,日本ではメイプルリーフ金貨の製造元として知られているのだと思う.45分ほどで製造工程の機械などを見学する.ガイドのお兄さんはアメリカ英語を話すが,仏語の質問にはネイティブ顔負けの流暢な仏語で答える.記念貨幣などのほか収集用の高品質硬貨セットなども製造している一方で,通常の流通貨幣ははるか西のウィニペグにある大規模な工場で製造しているのだという.

歩いてバイワード・マーケット ByWard Market へ.食料品店が充実しており,土産物の食品を手に入れるのにいい場所だ.また一帯は飲食店も多様なものが揃っている.

ちなみにオタワで土産物を入手したい場合,食品はバイワード・マーケット,工芸品はスパークス通り,服やアクセサリーはリドーセンターがそれぞれ品揃えが充実していてよさそうだった.工芸品といえば,どの都市でもイヌイット彫刻をよく見かける.日本では見ないタイプのもので,大型動物などのユーモラスな姿を石に彫刻したもの.滑らかそうな素材の肌触りも魅力的だ.

写真 119
写真 121
写真 123
写真 118
写真 120
写真 122

昨日買うべきものは買ってしまったので,そのままリドーセンターへ.市内のバスを運行している OC Transpo の時刻表とチケットを入手する(写真 118).広いモールなので迷ってしまいそうになるが,3階のシアーズ隣にある.それから,1階のドラッグストアへ.

バイワード・マーケット隣の Fish Market Restaurant で,クラムチャウダーとサーモンサラダの簡単なランチ(写真 119).本当は高級なシーフードレストランである.サーモンがおいしい材料を使っていた.リドーホール Rideau Hall(総督公邸)方面へのバスをタッチの差で逃してしまったので,リドーセンターを再度散策.Nutrition House というサプリ専門店を見つけた.日本人は健康にいいとされる食品(ブルーベリーとかココアとか寒天とか)を好むけれど,カナダ人やアメリカ人はそういったものに人気を集中させるということはあまり聞かない.その代わり,サプリをことのほか好むようだ.ビタミン剤,St. John's wort(日本語ではどう言うのだろう?),メラトニンなどが並んでいた.

リドーセンターを出て,バスでリドーホールへ(写真 120).宿のあるサマーセット通り Somerset St. は住宅街といっても都心に近いので建物が集中しているけれど,この辺りは郊外なので広い庭のある豪邸が並んでいて,その一角を総督公邸が占める.総督といえば英女王の代理人であり,その公邸を見学できるというのは日本からみると想像しがたいことだ.ガイドさんに連れられて館内の部屋と美術品などを見て回った後,広い園内を散策する(写真 121写真 122写真 123).公邸の中も広いけれど,園内はさらに広大で,公園として一般市民に開放されているようだ.カナダを訪れた外国首脳が植えた樹木が点在していて,メープルの木も多い.秋の紅葉の季節はさぞきれいなのだろうと想像する.

写真 126
写真 128
写真 125
写真 127
写真 124

バスで都心に戻って,ひと心地つけようと思ってセルフサービス系カフェが近くにないかと探してみると,すぐには見当たらなかった.歩き回ってやっと見つけたカフェでスムージーを頼んでひと心地ついた後,国会議事堂の裏手へ.オタワ川に面した遊歩道・サイクリングロードを散策(写真 124写真 125写真 126写真 127)して,リドー運河を渡ったりしてリドーセンターのカフェテリアへ.イタリア料理売り場でラザーニャを頼む.メニューに Iced Tea という文字を見つけ,怖いもの見たさで頼む(写真 128).コカコーラ製のもので,レモン味ながら,約 470mL に 40g も糖分が入っていてひどく甘ったるい.

歩いて宿に戻り,バスタブにつかってリラックスする.昨日と違って客が多く,日本人母娘とおぼしき2人連れも.明日は早く出発しますと宿の主人に告げたら,タクシーを予約しようかと申し出てくれたのだけれど,バスで空港に行くことにしているのでと断る.20時15分就寝.明日は早い.

こちらでは,お店の人に Hi! How are you today? と聞かれることに気づく.ケベック州で Vous allez bien? と聞かれたことはない気がするので,これは仏語・英語の文化の違いなのかもしれない.