7月19日(火)〜20日(水)


写真 129
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いよいよ最終日.オタワからアメリカ大陸を横切り,バンクーバーで乗り換えた後,太平洋を渡って東京へと戻ることになる.少し早く,4時ごろに目が覚めてしまった.しばらくうとうとして,4時45分起床.日本から持ってきていた無印良品のとら焼きを食べて,身支度を整えて5時10分,宿を後にする.まだ街が動き出す前だ.信号待ちもないので,バス停までわずか10分ほどで着いてしまった.20分ほどバス待ちなので写真を撮ったり(写真 129).市街地だけれどときおりカモメ?が鳴きながら飛んでいる.暑くはないものの湿度が高い.5時42分ごろ来たバスに乗車する.

この Transitway と呼ばれるバス(オタワ到着時に利用したバスも同じシリーズに属するが異なる系統である.参考: 「交通とまちづくりのレシピ集」の記事)は,すごい,と気づく.2連になっていたりすることを除けば市街地では普通のバスなのだけれど,郊外の大半の区間では,片道1車線で信号のない,バス専用道路を走行するのである.他の道路とは立体交差になっているばかりでなく,Transitway 以外の車両は走行していない模様(一部に専用道路でなく一般道路の専用レーンを走る区間もある).だからバス停も大がかりで,鉄道の駅に似て,ホームの間を歩道橋で結ぶ形になっているものが多い.冬は寒いので,待合室も完備している(写真 130).日本でいえばガイドウェイバスというのがあるけれど,それからガイドウェイを取り去ったものに相当する.土地さえ豊富であればモノレールより安価かつ少し高速にできると思うので,中量輸送システムとしては悪くないと思う.

6時07分空港着.朝早いのにターミナルビルはだいぶ混雑していた.ゲート付近(写真 131写真 132)でしばらく待って,7時40分搭乗.機材は双発の A321 で,座席配列は 3-3.定刻よりやや早く,7時54分ごろ出発となった.ほどなく離陸して,時計を太平洋夏時間 PDT に合わせると,まだ5時過ぎだ.搭乗通路で配られていた National Post 紙の本日付に目を通す.

5時30分過ぎ朝食のサービス.メインはワッフルかオムレツで,ワッフルを頼んだ.脇にスクランブルエッグが付いていて,ワッフルの下にはシナモン風味のりんごが隠れている.それとオレンジジュース,パン,フルーツ.食後の温かい飲み物は,コーヒーだと目が覚めてしまいそうなので紅茶を頼み,ミルクを入れることにする.国内線なのに本格的なホットミールが提供されたのは,長距離路線だからなのだと思う.

カナダには,オタワの位置するオンタリオ州と西海岸のブリティッシュコロンビア州の間にも,人口は少ないもののいくつかの州があって,飛行機はその上空をほぼまっすぐに横切っていく.日本で米といえば新潟,みかんといえば徳島,鯛といえば明石,うなぎといえば浜名湖が名高いように,カナダにも食品の名産地があるらしい.牛肉はアルバータ,チーズはケベック州,ワインはオンタリオ州南部なのだとリドーホールのガイドさんが言っていたことを思い出す.

10時06分バンクーバーに着陸.この空港は採光を最大限に考慮した明るい空港で,アムステルダムのスキポール空港を思い起こさせる.国際線の出発区域にはイヌイット彫刻が飾られており,免税品店も充実している(ただ,免税品店ではメープル製品も手に入るけれど,値段は通常と同じ水準なので外で買った方がいいと思う).飲食店も充実しており,店員は中国系・日系の人が多い.高校の修学旅行生だろうかと思われる団体がたむろしていて,JL で帰るようだった.

AC 3便には,13時ごろ搭乗.NH と TG の便名も付いていた.機材は A340 で,座席配列は 2-4-2.機内安全ビデオの仏語が行きに比べて少し聞き取れるようになったのが嬉しい.離陸が遅れて13時40分ごろになった.

離陸後時計を16時間進めて日本時間に合わせると,もう20日の朝5時50分過ぎである.7時過ぎに夕食のサービス.行きと同様,チキンとサーモンの選択.チキンを選び,赤ワインを頼む.チキンはトマトソースで,見慣れないパスタが付く.長さ 1cm,幅 3mm ほどのやや平べったい紡錘形で,ミックスベジタブルと香草(おそらくパセリ)と混ぜてある.なかなか食べやすくてよい.行きに比べて所要時間が短いからか,アイスクリームは食事と一緒に出された.赤ワインは,まろやかとはいえないものの,しっかりした力強さを持っていておいしい.

5時間ほどぐっすり眠ることができた.行きに比べてよく眠れたのは,この1週間をストレスから離れて過ごすことができたからだと思う.13時過ぎに朝食.メインはビーフと "fried rice" の選択で,"fried rice" を頼んでみたら,いわゆるチャーハンではなくて,薄揚げと山菜を混ぜ込んだ炊き込みご飯だった.それにパンとフルーツ.飲み物は Japanese tea を頼んでみたら,ほうじ茶だった.

搭乗後すぐにサービスされた日経新聞(19日付)を読んだりして,15時13分着陸.ターミナルビルへはバスでの移動となった.預け荷物は出てくるまでに少し時間がかかって16時05分に引き取り,税関を通る.16時24分発の京成特急に乗車.青砥・押上乗り換えで18時40分梶が谷着.意外に時間がかかるものだ.家にたどり着いたのは19時近くとなった.オタワの宿を出発してから帰宅までに24時間半を要したことになる.行きに比べてやや時間がかかったのは,行きの乗り継ぎ時間がかなり短かったことが主な原因だ.