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写真 67 |
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写真 68 |
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写真 66 |
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リシュリュー翼に戻ってハムラビ法典を見て,もう13時を回ったこともあるので,美術館を後にする.地下鉄でジョルジュ・サンク駅 George V へ.シャンゼリゼ通り Avenue des Champs-Élysées へ出て,有名なサロン・ド・テであるラデュレ Ladurée へ(写真 66).カフェはどこに行ってもだいたいメニューは同じなのに対し,料理・デザート・飲み物の各項目自体は店独自のものだけれど,アペリティフから始まり,ワインありメインディッシュありというメニューの構成自体はカフェやブラッスリー,ビストロといった業態と共通である点は日本の喫茶店や洋菓子を食べさせる店と大いに異なるところだ.
で,頼んだのは写真 67と写真 68.一皿目は,ジュリエンヌ(野菜の切り方のことではなく,白身魚の一種を指すらしい)にこんがり焼き色をつけて,ひよこ豆の歯ごたえを残して仕上げたのとシャンピニオンが付け合わせで,オレンジの皮と赤い果肉のグレープフルーツが載っていて,バターとレモンの風味のクリームソース.これまでこの旅行の間は伝統的料理を食べることが多かったので,ヌーヴェル・キュイジーヌというのはこういうものなのか,と感動する.変則的ではあるけれど食事といっしょに紅茶を注文.ラデュレの名の付いたミックスフレーバーのお茶は,フレーバーが強すぎず,紅茶本来の渋さ・香りはしっかりしていてとてもよいバランスだった.デザートはラズベリー味のサントノレ.シューにはグラサージュがしてあって,シャンティイはラズベリー風味でしっかり甘く,フイユタージュはちょうどよい焼き加減.この店の名物であるマカロンの4個セットも注文.いくつものフレーバーがあって,その中から4種類を選ぶとお皿に載せて持ってきてくれるというもの.バニラ,レモン,ラズベリー,チョコレートを頼んで,チョコレート以外はおしなべて上出来だった.マカロン生地の間にはさんであるクリームの濃厚なこと! こちらもサントノレ同様,しっかりと甘いお菓子であった.
途中,隣に OL 風の日本人女性2人組が来てケーキとコーヒーを注文しようとしていたのだけれど,見ているとなかなか苦戦しているようであった.メニュー(おそらく英語版)を見てもさっぱり理解できていない模様で,ウェイターともほとんど言葉を交わさない.英語でいいから何か言えばいいのにと思うけれど,確かに難しいことはよくわかる.フランス語でわからない食べ物の名前を英語で読んだり聞いたりしてもおそらく理解できない.メニューに写真を載せるという習慣がないのはしょうがないとして,日本語版のメニューなどあれば助けになるのだろうけれど.
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