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写真 50 |
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写真 49 |
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マルセイユのこの駅は行き止まり駅なので,駅舎はホームの端に位置する.15時29分発パリ・リヨン駅 Paris Gare de Lyon 行き TGV は約18両のかなり長い編成で,それにあわせて長く作られたホームを歩いて予約していた8号車に乗り込む(写真 49).ニースからクネオ行きの TER がぶっきらぼうな感じだったのと異なり,各車両の外側には列車の行き先が表示されているし,車内放送もあるし,2等車ながらエアコンはほどよく効いているしと至れりつくせり.車両(写真 50)は2階建てで,日本の新幹線に比べて静かな反面,揺れはやや大きい.
15時57分アヴィニョン TGV 駅.TGV 用に新しく作った高規格の路線を LGV と呼んでいて,マルセイユまでは LGV は伸びていないはずなので,ある地点から LGV に乗り入れるはずなのだけれど,それがどこだったのかはわからずじまいだった.窓の外を眺めていると,田園風景が南仏のものから異なるものへと移ってゆくのが見て取れる.やや灰色がかった白の壁に赤茶色のシンプルな屋根の家々.牧場には,干草の束.なだらかな起伏がどこまでも続く平原.平地なのに大きな面積を占める森林.もの珍しくてずっと眺めているうちに18時を回り,パリ近郊に入る.パリ・リヨン駅へはほぼ定刻通り到着.
パリ・リヨン駅は国際列車も発着する駅らしく,あまた並ぶ出札口には「国際列車はこちら」との掲示があり,ここでいう国際列車というのは一国の辺境と他国の辺境の間を結ぶローカル列車ではなくて,ベルギーとかドイツとかの国の大都市との間を結ぶ列車を指すと思われ,さすが大都市,と感動.地下鉄に乗り換えて Hôtel Langrois へ.地球の歩き方の地図が間違っていて迷ってしまったが,番地は正しかったので無事たどり着けた.
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