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12時になり,レストラン Au Thé de la Reine に入って食事とする.なお,村にもう1軒あるレストランは本日定休日であった.谷を隔てた向かいの斜面の家々と稜線を望むことのできる絶好の立地のテラスに案内され,コース料理と白のグラスワインを頼む. 1皿目は赤ピーマンのオーブン焼きを中心に,緑の野菜,トマト,固ゆで卵,黒オリーブを合わせてオリーブオイルでまとめた一品で,とろけるほどに火を通して肉厚の赤ピーマンが実に甘く豊かな味わいだ(写真 28).2皿目はヒメジ rouget.鮮やかな赤が映える香り高い魚で,3尾分を贅沢に使い,ていねいに3枚におろし,衣を付けて揚げてある(写真 29).付け合わせは,トマトとズッキーニの肉詰めと,アーティチョークとひき肉の炒め物.ワインとの相性もよく,すっかり満腹になってしまった. ここまでの料理は最初の注文のときにメニューを見ながら選択したのだけれど,デザートは料理を平らげた後に口頭で注文することになった.聞くと,りんごのタルト,自家製ティラミス,イル・フロッタント île flottante,アイスクリームの何とかがあるというので,イル・フロッタントというのは何かとたずねると,œufs à la neige と crème anglaise と caramel だという.要は,卵と砂糖のデザートだ.日本ではあまり口にする機会がないので,それを頼むことにした(写真 30).和菓子で泡雪というのがあるけれど,それよりずっと甘くて,人によってはしつこいと感じるかもしれないこってりとした甘さが卵の風味に合っているデザートだった. 南仏名物であるヒメジの新鮮なのを食べられたし,景色もよく,忘れがたい昼食となった. |
食後はラベンダーの香る日陰で持ってきた読み物を読んで過ごし,15時20分発のバスでニースへ戻る.途中で降りて,市街地に立地するシミエ修道院 Monastère de Cimiez をさくっと見学.いわゆる観光地ではないながら,さすが大伽藍である.ゴシック様式というのだろうか,内部の装飾も実に細かく,由緒ありそうなすすけた宗教画などがさりげなく展示されていたり.すぐ近くの円形闘技場跡(写真 31)でローマ属領時代をしのんで,バス停に戻る.しばらく待って,来たバスに乗って宿へ戻る.ジャン・メドサン通りにはモノプリ Monoprix という,フランスの代表的なスーパーがあって,今日は平日なので営業していることに気づき,入ってみる.魚売り場 poissonerie に行ってみると,7月12日から9月1日までの間は定例により休業,と張り紙がしてあった.さすがフランス,大胆に休むものだ.もとより魚は買う予定でないものの,トマトなどを購入する. 宿でしばらく休んで,夕食は軽めにしたいと思って,4度目の flunch.やはり韓国人の若者の群れが複数,まごまごしていた.「昨日も韓国の人たち来てたんだけど」と水を向けてみると,「有名なんですよ」と.おおかた韓国のガイドブックに載っているのか何かなのだろう.ならば,店内の標示をフランス語だけでなく韓国語でも表記していれば親切なのに,と思う. 昼食がボリュームがあったので,何皿も取りはしないこととし,「鶏 四分の一羽 ロースト」なるあけすけな名前の料理を頼んで,ほうれん草,じゃがいも,お米などの付け合わせを添える. |
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