7月28日(土)

←7月27日(金) 7月29日(日)→
★2001年夏アイスランドなど旅行記 - 目次 ◎ほーむ


7時30分ごろ起床.部屋には地熱暖房の放熱器があって,水道の蛇口からは硫黄の匂いがしてぬるぬるするお湯が出る.朝食はストックホルムと同様の北欧風ビュッフェで,品数はそれほど多くなかったものの,悪くない(写真 22).


写真 22

8時半すぎ,宿にツアーの迎えの車が来て,乗り込む.Reykjavík Excursions のゴールデンサークルツアー.この古典的なコースは複数の旅行社がツアーを設定していて,グトルフォスとゲイシルへの訪問がそのハイライトだ.9時ごろホテル・ロフトレイジルに着いて,観光バスに乗り換える.ガイドさんは英語とドイツ語を話す.文法的には上手な英語だが,ときおり日本人ならしないような発音の誤りをおかす.

9時45分,クヴェラゲルジのドライブイン "Eden" に到着.地熱温室があって,熱帯性植物を栽培していた.その他,みやげ物など.

デンマークから来られた稚内在住の主婦の方と知り合う.一人旅でアイスランド,グリーンランド,ノルウェーのフィヨルドを回る計画とのこと.「稚内と比べて,どうですか? 温度とか」と聞いてみたところ,「いや寒さは全然違いますよ」と.如月さんのアイスランド旅行記などの話題で盛り上がる.

その後火山性のクレーター湖,ケリズへ.エメラルドグリーンの湖水が美しい(写真 23).途中の車窓からの景色は写真 24 のような感じ.農家では冬に備えて干し草をもう収穫して袋詰めにしてある.その他,別荘も多い.


写真 23


写真 24

次の目的地は,野原の中に忽然と現れた教会.しかし今日はあいにく堅信礼のため閉まっているとのことで,Faksi 滝(写真 25)へ.ガイドさんによると,このちょっと前に通りかかった場所にかつてスノッリ・ストゥルルソンが住んでいたそうだ.


写真 25

グトルフォス滝(写真 26).間欠泉,ゲイシル.間欠泉というのは,地中の特殊な構造のため,自然に温泉が数分ごとに空高く吹き上げるようになっているというもの.なおゲイシルは現在活動していなくて,写真 27 はストロックル.ゲイシルで昼食休憩.持参の軽食を食べたが,レストランなどもある.写真 28 は温泉玉子ならぬ「温泉パン」とでもいうべきもので,売店で売られていた.


写真 26


写真 27


写真 28

その後シングヴェトリルへ.北アメリカプレートとユーラシアプレートの境目は海嶺(海中の山脈)になっているのだけれど,その続きが陸上に上がっている,いわば「地球の裂け目」というべき風景が見られる.植民時代にはここで毎年国会が開かれたという歴史的な場所でもある.

ところがここで集合場所を間違えてしまうという大失態を演じてしまった.もう少しでバスに乗り遅れるところだった.迷惑をかけてしまった.

シングヴェトリルを出ると,バスは一路レイキャビク市内へ向かう.宿に戻りフロントに出向くと,ご主人がちょうどアイスランド語学習者 N 氏からの電話を受けているところ.電話を代わってもらって奇跡的な出会いを果たす.

18時,ライキャルトルグの市内バスターミナルで N 氏と落ち合う.実は初対面だったり.「鯨を食べよう」ということになり,観光案内所に行って「鯨が食べられるところはありますか」と聞いて教えてもらったスリール・フラッカルへ.野菜スープ(なぜかたけのこやきくらげが入っている.写真 29),鯨のペッパーステーキ(ボリュームがあってよい.写真 30),アイスクリーム(こちらもボリュームがある.見たことのないオレンジ色のベリーが1個,葉付きで飾ってあった.写真 31)とエスプレッソという豪勢な食事に,すっかり満足.

(2002年5月25日追記)
http://www.europe-z.com/misolin/ic01x.html
に,このお店を訪れた方の感想が載っている.お店の名刺や,鯨の刺身(私たちは頼まなかった)の写真も収録.

写真 29


写真 30


写真 31

N 氏に「アイスランド語の辞書・学習書を買いたいのだけれど」と相談してみたところ,さっそく「レイキャビクで最大の」書店,ペニン・エイムンドソンに案内してくれた.実はマウル・オグ・メニングという書店(出版社も兼ねる)も「レイキャビクでいちばん大きい」と名のっていて,どちらが本当に最大なのかはわからないのだという.ペニン・エイムンドソンでは ISIC の国際学生証を持っていると1割引になるが,マウル・オグ・メニングではならないという.『星の王子さま』に 1,990 ISK ってどうよ?とか思いつつ,さくさくっとひととおり買っていって,合計6冊 25,747 ISK(割引後).あとで VAT の一部払戻しが 2,100 ISK あったとはいえ,かなり散財してしまった.

買った本は以下のとおり.書名,著者名,出版社・出版年,コメントの順.

Íslensk - ensk orðabók
Concise Icelandic - English Dictionary
Sverrir Hólmarsson, Christopher Sanders, og John Tucker.
Iðunn, Reykjavík, 1989.
なかなか詳しくてよい.

Ensk-Íslensk skólaorðabók
Jón Skaptason (?)
Mál og menning, Reykjavík, 2000.
英語学習者向けに編集されていて,アイスランド語学習者には使いにくい.

Íslensk orðabók
Árni Böðvarsson (?)
Mál og menning, Reykjavík, 1993.
見出し語が非常に充実している.が,読めない(笑).

Learning Icelandic
Auður Einarsdóttir ほか.
Mál og menning, Reykjavík, 2001.
教科書.CD 付き.

Icelandic for Beginners
Stanislaw Jan Bartoszek ほか.
Bréfaskólinn, Reykjavík, 2000.
教科書.カセットテープ付き.

Litli prinsinn
Antoine de Saint-Exupéry
Þórarinn Björnsson 訳.
Mál og menning, Reykjavík, 2001.
『星の王子さま』.


←7月27日(金) 7月29日(日)→
★2001年夏アイスランドなど旅行記 - 目次 ◎ほーむ