7月29日(日)

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★2001年夏アイスランドなど旅行記 - 目次 ◎ほーむ


6時起床.今日はしとしと雨が降っている.ちょっと時間的に微妙だったので,朝食は食べずに BSI Coach Terminal(写真 32)へ.フロウカガタから歩いて20分弱だった.本が入っているので荷物が重い.


写真 32

アクレイリは首都圏以外では最大の都市で,人口は15,396人.レイキャビクからの道のりは 389 km だというので,東京から岐阜ぐらい離れていると考えればよい.アクレイリとレイキャビクを結ぶバスは夏季は1日2便ほどと本数が少ないので注意が必要だ.

アクレイリ行きのバスは8時30分定刻発.バスはしばらく美しき郊外を走り続ける.片側2〜3車線のよく整備された道路に行きかう車はまばらで,ときおり側方から美しい曲線を描いて合流・分離する道があり,信号はわずか.視界をさえぎる木々はとても少なく,道に並んで低いオフィスビルや店舗があって,それぞれに広い駐車場が用意されている.見渡す限りというほどでもないが,一戸建ての住宅街が続いていて,その敷地にはゆとりがある.美しい風景だけど,自家用車は必須だろう.

しかしじきに建物は減って,荒野が広がり,農園はぽつりぽつりと見つけられるばかりの風景がどこまでも続く.左手は海,右手はそびえる黒い山.ボルガルネス9時33分を筆頭に,しきりにドライブインに止まっては乗客が乗り降りしていく.一度だけ海底トンネルを通ったのを除けば,トンネルは全くない.途中のドライブインでエイルス・クリスタル(炭酸ガスの入った水.写真 33)のアップル風味を購入.持参のスモークチーズ,パン,謎のクレープ(写真 34),チョコレートケーキで昼食にする.昨日のグトルフォスのときと同じメニューだ.


写真 33


写真 34

ボルガルネスを出てからは道の整備状況がいくらか悪くなる.それとともに徐々に雲が少なくなり,やがて快晴に.しばらくすると見渡すかぎりの大平原となり,ときおり遠くの山あいに氷河をかいま見ることもある.

このバスは国道1号線を通ってアクレイリへ向かうので,西部フィヨルド地域へは大回りしない.地図上には山っぽく描いてあるけれど実際は非常になだらかな地域を走り抜け,やがて左手に再び海が見えるようになって,11時45分クヴァムスタンギ着.アイスランドの北側の海から入り込んだフィヨルドに面する町.大きな町に思えたのだけれど,人口は593人らしい.

空はまた雲がちになった.13時6分ヴァルマフリズを経て,14時20分ごろアクレイリ着.町の観光案内所でテレホンカードを買って電話をかけ,予約してあるゲストハウス・レイフスタジルの人を呼んで迎えにきてもらう.宿の人を待っている間に自宅の留守電に電話してみたところ,参院選の投票依頼の伝言が入っていた.そういえば今日が投票日なのだ.

ゲストハウスはアクレイリからかなり離れたところにある.改装したばかりということできれいな建物(写真 35)なのだけれど.それにしてもバスでの旅は疲れがたまるものだ.今朝は早かったし,昨日もいろいろあったし.宿についてからは横になって休む(写真 36).


写真 35


写真 36

夕食は宿で頼んだ.野菜スープ(写真 37),サラダ(写真 38,たらのフライ ソースオランデーズ(加熱しながら作ったマヨネーズ.写真 39).油ものにオランデーズを合わせるっていい度胸してるじゃないか,などと思ってしまう.日本ではたぶんこういうことはあまりしない.エイルスのビール「グトル」(写真 40)を注文.香り高く,苦みはそれほど感じられないのが,スウェーデンのビールと似ている.


写真 37


写真 38


写真 39


写真 40

まだ外は明るい.アクレイリはエイヤフョルズルの左岸のほぼ端に面した街で,ゲストハウスはその対岸の上流に位置する.ゲストハウスのダイニングから眺めると,フィヨルドの上流は川になっているのだけれど,特に堤防などはなく,蛇行して流れている.川の向こうはやや高い山脈になっていて,山脈と川の間は一面,緑の原野だ.ふと4年前の長井(山形県)行きのことを思い出してしまった.同じ地形が日本にあれば,一面が田んぼになっているはずなのだけれど.

21時半ごろ就寝.


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