みしっく今日のひとこと - 2009年9月


■2009/ 9/26(土)  「みず」を食べた.

「みず」という名前の山菜があるのだそうだ.ウワバミソウとも呼ぶらしい.

生協の宅配チラシにその茎の水煮が載っていたので,注文して,夕食に煮浸しにした.一見ふきに似ているけれど,さっぱりした味で,癖がなくてよい.

その他,刺身用帆立貝柱を買ってきて,すだちを絞って塩を加えたものに30分ほど冷蔵庫で漬けて,市販の海藻サラダ(乾物)を水で戻したのと合わせてドレッシングで食べる.

また副菜として,紫色の食用菊がスーパーでとても安く売られていたので,さっとゆでておひたしに.菊は中心の部分を取り除いて,花びらだけを食べるのが普通だけれど,私は中心の部分のほろ苦さも好きなので,丸のまま湯に通して食べてしまった.

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■2009/ 9/23(水)  公務員は閑職・厚遇?

若林亜紀『公務員の異常な世界―給料・手当・官舎・休暇』(幻冬舎新書,2008年)を読んだ.

内容は週刊誌のゴシップ記事にも似た興味本位のもので,かつて宮本政於氏が役所の体質を暴露した『お役所の掟』などに比べると新味も深みもないが,読み物としては悪くない.

公務員批判があちこちで聞かれるようになったのは,ここ6〜7年ほどだろうか.小渕政権が国の借金を拡大させたこともその遠因になっているのかもしれない.

著者は大手建設会社に勤めていたものの,業績悪化に伴って厚生労働省の外郭団体に転職し,10年勤務したという.その経験をベースにその後の取材活動や情報公開請求で知りえた情報を含めてまとめたもの.

著者の批判は,要するに「公務員は仕事をしない」「公務員は労働条件がよすぎる」という2点に集約されるようだ.「仕事をしない」というのには,「仕事量に比べて職員が多すぎる職場がある」とか,「仕事のプロセスやツールを工夫しないため,無意味な仕事で忙しくなっている」というのも含んで解したい.

「仕事をしない」という批判は,公務員全般についてはともかく,一部には当たっているところがあるのだと思う.実際私も(法人化前の)国立大学に通っていたので,その一端を目にした記憶がある.中央官庁は概して多忙である一方,農水省の地方支分部局などは暇なのかもしれない.

その一方で,「労働条件がよすぎる」という批判については,賛成できない.民間に比べて年次有給休暇の日数が多いというけれど,その比較対象としている民間の日数というのは,労基法に規定する最低基準なのであって,個々の企業で労使交渉によってそれを上回る日数を付与することは可能だし望ましいことだ.育児休業を民間は1年だが公務員は3年取得できるというのも同じくであり,育休期間中は無給なので,税金で食べているわけではない.

公務員と一般国民を同年代の死亡率で比べると公務員の方がずっと低い,というデータをとりあげて,「公務員の長生きの秘訣のひとつに,無理をしないということが挙げられると思います.心身の調子が悪いと気軽に休めるからです」と著者は語る.公務員と死亡率を比べるべきは同年代の民間企業の従業員であって,国民全体と比べるのは牽強付会だし,一部では公務員にも過労死といった実情があるけれど,長時間労働を続けない・心身や家庭の状況に合わせて仕事量をコントロールするというのは健康を守る上で大事なことで,民間でそれが徹底されていないことの方が問題ではないか.

住環境について,公務員は首都圏でも職場の近くの官舎に住めて,家賃も安いので優遇されているという批判があるけれど,住環境の改善には公的部門の介入が欠かせないものだ.著者も民間に勤めている人にUR住宅や雇用促進住宅の利用を勧めている.公的部門がより多くの安価な住宅を都心部などでも供給することにより,多くの国民が職住近接で良好な住環境を享受できるようにするのが本筋と思う.

民間企業で労働条件を改善しにくい理由もわかるのだけれど,経営規模が小さいため利益が出ない構造の会社であれば同業他社との経営統合を目指すとか,他社との競争上,一社だけが改善するのが困難という事情があるのであれば,他社と足並みを揃えて改善を図るなどといった対処が十分に行われているとはいえない状況.まずはそうした方向で論議を深めていく必要があるのではないかと思っている.

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■2009/ 9/19(土)  司法府のガバナンスについて

新藤宗幸『司法官僚―裁判所の権力者たち』(岩波新書,2009年)を読んだ.

裁判所の主な仕事はもちろん裁判だけれど,それにかかわる人事や予算策定,最高裁規則の制定や,裁判官会同などの会議の開催といった仕事があって,これらを総称して司法行政と呼ぶ.この司法行政の権限は,形式的には最高裁の全員の裁判官からなる裁判官会議に属するものの,実質的には最高裁事務総局を中心とする裁判官たちが担っており,この裁判官たちを本書では司法官僚と呼んでいる.本来裁判官は独立・自立した存在であるべきところ,政治からのあからさまな介入を防ぐことには成功しているけれど,各級の裁判官は司法官僚による事実上の統制を受けているという.

本書はこの課題に対する処方箋として,まず情報公開の仕組みを改善することから始め,数々の機構改革を提唱している.実際,私から見ても裁判官の人事の仕組みは不透明だし,裁判の統制は密室の会議で行うのではなくて,上訴の制度を通じて行うべきという観点から,裁判官会同の資料なども外部に公開してほしいものだと思っていたところ.

本書では詳述されていないが,裁判官が多忙すぎることも問題で,その増員も喫緊の課題と思う.弁護士の仕事は訴訟だけではないとはいっても,弁護士が増えたのだから裁判官も増やさなくては.また,最高裁裁判官の人選のあり方にも検討が必要と思う.

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■2009/ 9/17(木)  新政権に期待すること.

月並みだけれど,新政権にはまず初めに,雇用と生活の安定を期待し要求したい.

民主党がマニフェストで掲げた政策は他にもいくつもあるけれど,過半数の議席を得たとはいえ国会での十分な議論が必要な政策も一部にある.

雇用と生活の安定は,もっとも緊急に必要なだけでなく,その必要性については野党も含め意見を同じくしているので,早急に実現に向けた取り組みが開始できるはず.

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■2009/ 9/13(日)  公序良俗と知的財産権

公序良俗という概念は,世間では最近,濫用気味である.

日常生活で,スーパーで物を買ったりするときに,公序良俗に反する行為をしない旨を約束した上で物を売ってもらえたりするということはないのだけれど,ネットスーパーで物を買おうとすると,「乙〔買主〕は,本サービスの利用にあたって以下の行為を行ってはならないものとする.…公序良俗に反する行為またはそのおそれのある行為.」などという内容の特約に同意しないと利用ができなかったりする.

法律上,公序良俗概念が用いられているのはもちろん民法90条.でも,知的財産法についてはどうだろう.知的財産権といえば,代表的なのが特許権と著作権.

特許制度では,特許法32条により,紙幣偽造機械,金塊密輸用ベスト(!)など,公序良俗に反する発明は,特許を受けることができないとされている(学生向けに特許庁が制作・配布している『産業財産権標準テキスト』に,確かこれらの例がリアルなイラストとともに示されていたのを覚えている).よって,このような発明をした人は,うっかり特許出願すると,出願公開されて競合他社(?)に模倣品を作成されてしまうし,それを差止請求することもできないので,門外不出の秘密として管理していくほかない.通常の製品であれば,市場で売り出すと,同業者が買い求めて分解して技術的なノウハウを取り込もうとするのだろうけれど,こういった製品ならば公然と売り出すということもないので案外平気かもしれない.

一方,著作権や著作者人格権の成立要件に公序良俗は含まれていない(念のため,法令データ提供システムで「公の秩序」という用語で全文検索をしてみたけれど,やはりそのような文言は著作権法等にはない).

ということは,公序良俗に反する表現でも,「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」という定義規定に当てはまれば,著作権法により保護され,その複製権等を侵害している者に対しては差止請求が可能,さらには悪質な事案ならば京都府警に頼んで検挙してもらう(笑)ことができる,ということになるのか.

考えてみると,「金塊密輸用ベスト」は公序良俗に反する発明であり独占権の付与に値しないけれど,それを創作的に撮影した写真(商品写真の一種か)が保護に値しないかというと,確かにそういった公序良俗に反する物の取引を助長するために写真を撮影するというのはよくないことかもしれないけれど,写真自体には創作性を認めて,それを模倣から保護するというのは必要なことなのかもしれないと思った.

また,コンピュータ・ウイルスなどは,公序良俗に反する表現ではあるけれど,有益なソフトウェアと同様に著作物性が認められるはずで,それを無断で複製等すれば著作権侵害の問題が生じるのだろうと思った(実際に差止請求や損害賠償請求をする著作権者がいるかどうかは別問題).

ところで著作権法で規定されている権利に,著作権と著作者人格権のほかに,著作隣接権というものがある.創作性を有しないがゆえに著作権の対象とならない音(例えば,川のせせらぎ)であっても,CDなどの物に書き込めば,その物について著作隣接権が発生し,音を最初に固定した者(「レコード製作者」と呼ばれる)に無断で複製等することはできない.放送・有線放送についても同様.

創作性を有せず,かつ公序良俗に反するレコード・放送・有線放送について著作隣接権を認めるというのは,漠然とした違和感があるけれど,うまく説明できない.

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■2009/ 9/10(木)  ADSLモデム到着,交換後安定動作.

ADSL回線不具合のため,切り分けのためレンタルのADSLモデムを交換してもらうことにして,交換品が届いた.

交換してみたところ,リンクダウンせずに1時間程度安定動作したので,モデムの故障が原因だったという判断になる.古いモデムを返送して対応終了か.

しかし,一度安定動作するようになると,今度は先日回線調整でリンク速度が落ちたのが悔しくなってくる.ISPに電話して,先日の回線調整を打ち消すような調整ができないかどうか相談してみようか.

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■2009/ 9/ 8(火)  ADSLモデム交換 / 深川丼

8月23日にADSLの回線調整をしてもらって,しばらくは快適に使えたのだけれど,またぷつぷつ切れるようになった.

PCにexping(定期的にpingを打って疎通性を確認してくれるツール)をインストールして調べてみると,やはり5分〜15分ごとにpingの応答がなくなる.モデムにログインしてみると,ADSLリンクダウンが発生している.

そこで,原因が回線側にある可能性が高そうだけれど,切り分けのためレンタルモデムの交換を依頼した.もしこれで直らなかったら,回線の収容替えをするかどうかというと,躊躇してしまう.電話回線としては,特に雑音が入ったりすることもなく,正常に使えるのが悩ましい.

一昨日,深川丼をレシピに従って作った.

ゆでたむきあさりが売られているので,それを利用している.これで作るのは数回目で,大事な点は,あさりにさっと火が通ったら取り出すことと,味つけにしょうゆ・砂糖などだけでなくみそを加えること,それに薬味を揃えることのようだ.「うま味調味料を加える」とある部分は不要につき割愛.

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■2009/ 9/ 5(土)  時代の流れに反するようだけれど…

時代の流れに反するようだけれど,紙の新聞を取り始めた.

これまでは産経NetView(PCで新聞紙面の画像を表示して読めるというサービス)を利用していた.紙の新聞は,ときどき駅の売店で買ったりしていたけれど,定期購読するのは7年か8年ぶり.前回購読していたときは,京都に住んでいたので,京都新聞を取っていたと記憶している.

今回どの新聞を取ろうかと考えてみるに,産経でニュースを仕入れていると,不偏不党を社是とする新聞のはずなのに,なんだか対馬や与那国島の「防衛」とか,中国の対外膨張戦略(?)についてばかり詳しくなってしまった.だから,しんぶん赤旗を取って中和するのがよいのかもしれないとも思ったものの,まずは比較的すんなり読める東京新聞にすることにして,ウェブサイトで購読を申し込んだ(産経NetViewは解約した).

その後10日ほど読んでみて,気になった点としては,深夜に印刷・配送して人の手で早朝に宅配してくれるというのは,ありがたいけれど労働力の使い方としてはもったいない気がするというのと,株価面とか,放送芸能面のように,絶対読まないページが結構多い割に,海外のニュースを扱う国際面が1ページしかないなど,ページ配分には首をかしげるところが多いし,怪しい広告も多い.あと,夕刊はニュースの分量がわずかなので,廃止した方がよいのではないか.

もっとも,これらの欠点は,大手新聞各紙に共通するところだろうと思う.

日本の新聞は,政策に関する体系的な論評が不十分だったり,重要な社会問題についてあえて触れないといったことがしばしばあると思っている(その割には一般人の起こす事件や犯罪について個別に詳しく報道するというのも,バランスを欠いている).東京新聞にもニュースの取捨選択や扱いの大きさについてそのような欠点があるのかどうかや,社説の内容などについては,もう少し購読を続けてから検討したいところ.

何だか新聞への辛口批評になってしまったようだ.新聞に依存するのは困りものだけれど,皆が社会の動きを知って考えるためには,現在のところ紙ベースの新聞は重要な役割を担っていると思うので,まだまだ今後の活躍に期待していきたいと思っている.

なお,各紙の県別のシェアをまとめたページ(県別の発行部数一覧)があって,なかなか興味深いし,購読する新聞を選ぶときには参考になりそう.蛇足ながら,英字新聞はDaily Yomiuriを試してみてもいいかもしれない.ニュースの質で選ぶならJapan Timesだけれど,購読料が高くて手が出ない.

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