みしっく今日のひとこと - 2004年12月


■2004/12/31(金)  「がんばる」と「淡々とこなす」

昼からの雪に,写真を撮ろう!なんて心沸き立つのだけれど,こう空が暗くては,性能のいいデジカメでもないと,スナップ写真以上のものは望めない.代わりに歌など詠めるような才能があればよいものの.

ここ8年間の来し方を振り返ってみると,局面によって,「ここ一番ががんばりどころぞ」なんて声をかけられてがんばるのが適切な場合と,無理しないで淡々とこなすのが適切な場合があったことに気づく.私の場合,いまは後者を重点化する必要があるのだろうなと.やるべきことを着実にやっていくには,広い視野を保ちつつ力を抜いて動けるようにならないと,危なっかしくて仕方がないし,続かない.いつもパワーで押し切るような,昔の証券会社の個人営業みたいなのは,そもそも商品力に問題があると思った方がよさそうだ.あれこれ言っていると,Y 先生などに「そんなことはいいからさっさと取りかかりなさい」なんて切り捨てられてしまいそうだけれど.

みずほコーポレート銀行のニュースリリースで,法人税更正処分等取消請求訴訟に係る判決についてというのが出ていた.最判平成16・12・24 平成14年(行ヒ)第147号ですね.還付される税額が巨額にのぼったのもさることながら,更正処分から第一審判決までに4年半もかかっているのが気になる.

昼食は,ゆり根のスクランブルエッグと,小松菜のおひたし.ゆり根1個,卵2個で1人前にしたものだから,かなりのボリュームだった.ゆり根1個,卵3個で作って2人前にするのがちょうどいい感じ.小松菜は,煮切った日本酒などとしょうゆを合わせて煮つめたので味を乗せる.夕食は簡単な料理二品をつまみつつ熱燗の日本酒半合を空け,そば(乾燥状態で100g)をすすって抹茶を点てる.


■2004/12/30(木)  ゆり根とハシリドコロと

一転,うららかな日.新雪がそのまま解けかかってクラスト状になっているのを踏みしめるのが快い.

遅ればせながら年賀はがきを投函する.海を隔てていてもメールや電話でコミュニケーションできるのは,ケーブルがつながっているから当たり前に感じてしまうのだけれど,何度も人手で仕分けされながら海を越え山を越えして郵便物が届けられ,しかもそれが1通当たり100円以下で行われるというのは驚くべきことのように思われる.

駅前のスーパーで目がとまったゆり根を買ってきて,甘煮(写真 1)にする.

植物の地下に埋まっている部分というのは,じゃがいも,ヒガンバナなど,有毒な成分を含むものが多い気がする.さといもの仲間にもそういったものがあるというし,たまねぎだって毒のようなものだ.ゆり根などはむしろ例外だろうか.そんな中で,大衆薬などにも使用されているロートエキスという生薬は,ハシリドコロの根の製剤なのだと知る.ハシリドコロといえば山菜好きにとってはトリカブト並みに有名な毒草だけれど,ごく微量なら薬になるらしい.

その他,PC のバックアップをしたり,洗濯をしたりで過ごす.


写真 1


■2004/12/29(水)  雪

初雪.近くの畑も真っ白になった.エアコンの設定温度を上げても,室温はほぼ19℃で頭打ちに.窓が大きいのはいいけれど,断熱性には配慮が足りないようなのだ.

昼に外出して,郵便局で神奈川県版年賀はがきを1枚買い求め,備え付けのスタンプを使わせてもらって格好をつける.駅前のスーパーに向かうと,おせち料理の材料や調理品が売り場狭しと並んでいた.この時期,食料品業界にとっては書き入れ時なのだろう.

いささか旧聞に属するけれど,goo で震災の川西町、超勤手当は不支給…ボランティアに配慮というニュースを読む.2日付の記事で,Yomiuri On-Line の表示がある.

 新潟県中越地震で被災した川西町は、救援物資調達や避難所管理などの業務で残業などをした町職員に対する時間外勤務手当を不支給とすることを決めた。
 労働基準法に抵触する恐れがあるが、町は、被災住民やボランティア活動に配慮し、「職員が自発的に行った」とみなすことにした。
(中略)
 田口町長は「職員には申し訳ないが、我慢してもらうことにした。労基法に抵触する恐れもあるが、非常事態だから仕方がない(略)」と話している。

これは,まずい.

労基法に抵触するのではないかと聞かれた時点で,抵触しないという法的な理由を答えられなければ,判断を変えるしかない.私企業でもコンプライアンスを掲げる時代に,よりによって自治体の長が法律を無視するような言動をしたのでは,町のイメージダウンはもとより,服務規律の低下などデメリットは計り知れない.「非常事態だから仕方がない」と言って許されるのは,極端な話,内乱が成功したときの反乱軍の司令官ぐらいなものだろうけれど,それとて国内で通用するだけに過ぎず,対外的には通用しない話だ.

とはいえ,公的機関のコンプライアンスといえば,川西町の例などは後で軌道修正も効くのだし,かわいいものかもしれない.元国家公安委員長の白川勝彦氏も警鐘を鳴らしている通り,「国民の生命・身体・財産などに対する強制力の行使は、法が定める正当な手続きと方法に基づいて行なわれなければならない」ということは,より深刻に受け止める必要があるのだと思う.

夕食は白菜・たまねぎ・にんじん・鶏つくねのスープ煮,きのこのガーリック風味甘辛炒めスナップえんどう添え(余っていた白ねぎも一緒に炒めることにした).


■2004/12/28(火)  もてなしの楽しみ

仕事納め.夕方の職場は,祝祭的な打ち上げの空間となる.他人をもてなすというのは苦労も多いけれど喜びの多いことなのだと実感したのは何年ぶりだったろうか.

ここ数日間,会う人会う人に「年末はいつ京都に帰るんですか?」と聞かれる.年末にそういった予定はないのだけれど,比叡山がりりしい冬化粧姿を見せているうちに帰れればうれしい.


■2004/12/27(月)  ホッピー

OJT で来ていた人が期間を終えて帰るということで,焼酎が1升瓶でキープできるという気楽な焼き鳥屋でささやかなお疲れさま会.この後輩(といっても1年しか違いませんが……),26歳にして初めてホッピーの存在を知ったのだった.

ホッピーというのはビールに似た味の清涼飲料水で,焼酎(香りのないものがよい)を割って飲むのが普通.私は名古屋時代,東京に来た際に,連れてきてくれた先輩が,「この店はホッピーがあるじゃないか」とうれしそうにしていたのを見たのが初めてだった.東京下町の味であるから名古屋では置いている店が少ないのだ.(1月5日追記: 読者さんによれば,昔は名古屋でも置いている店はけっこうあったとのことでした.)

製造元,ホッピービバレッジのホームページによれば,「『本物のホップを使った本物のノンビア〔ノンアルコールビール〕』との意味をこめてホッビーと名づけられたが、発音がしづらくホッピーになった」のだそうだけれど,そんな由来があるとは知らなかった.


■2004/12/26(日)  神田ガヴィアル

知人から,欧風カレーというものがあることを聞く.何なのかと聞いてみると,比較的こってりしたカレーで,チーズがご飯にかかっているのとふかした皮付きじゃがいもが一緒に出てくるのが特徴のようだ.神田ガヴィアルがおすすめなのだという.東京でカレーというとアジャンタか中村屋ぐらいしか名前を知らなかったののだけれど,いとぢゅん氏の日記に何回か言及されているところを見ると,けっこう名の通った店か,知る人ぞ知る店なのかもしれない.

来春のスギ花粉飛散量は過去最大級になる可能性が指摘されているということなので,マスクを手に入れなければ.このところ時期外れの飛散があるらしいけれど,まだ少しのどが痛いのはそのせいではないのだろう.

軽い小説のような読み物が無性に読みたくなって,試しに原田宗典,群ようこ,高杉良の文庫をブックオフで1冊ずつ買ってみる.考えてみると,欲しかったものとは微妙に違ったかもしれない.軽い小説といえば,家に帰って Wikipedia など調べてみて,ライトノベルというジャンルがあることを知る.何を指し示すのかすぐには合点が行かなかったものの,たとえば以前文月ひなた氏が書いていたのが該当するのだろうと.(31日追記: alchemi さんによれば,本人はライトノベルを書いていたつもりはなく,結果的にそんな感じになっただけらしいとのことでした.)

ブックオフの帰りに,オーブントースターを買おうかと近くの家電量販店に足を運んでみたものの,並んでいた製品はどれも奥行きが深く,うちの狭いキッチン周りには合わないので断念.なぜいったんは手放したオーブントースターを再度そろえようという気になったのかというと,近所のスーパーがスライスのゴーダチーズを置かなくなったのがきっかけ.プロセスチーズは口に合わない→ナチュラルチーズを食べるにはスライスされていないのを買うかシュレッドチーズかしかない・スライスされていないのはきれいに薄く切れない・シュレッドチーズは溶けた状態でないと食パンから落ちる→シュレッドチーズを食パンに載せて焼いて食べたい,という思考過程をたどってチーズトーストを食べよう!というところに着地したのが出発点だから,いくら場所をとらないといっても普通のトースターにするわけにはいかない.

何か別の解決法を探そう,たとえばシュレッドチーズをパンにはさむというのはどうか,と思ってみると,食パンでサンドイッチのようにしたのではチーズがこぼれ落ちるという問題は完全に解決できないだろうし,食パンとチーズだけでは悲しくなってしまう.ロールパンとシュレッドチーズを買ってきて,横に切り目を入れたロールパンにシュレッドチーズをはさんでみるという方法でお茶を濁すとしようか.


■2004/12/25(土)  会社情報

おととい溝の口近辺で買い物をして回って,いろいろ買えたのはよかったものの帰って体調を崩してしまったのを教訓にして,昨晩から今日の夕方まで家で休むことにした.

それでぱらぱらめくっていたのが,半年ほど前の日経会社情報.日本で株式を上場しているすべての会社のプロフィールが掲載されている分厚い本で,会社四季報と人気を二分する.時刻表か電話帳のような性格のものだけれど,その飾らなさがかえって心地よい.適当にページをめくると,カジュアル衣料専門店を展開しているという会社の次の欄には医療用白衣トップなどという会社が載っていたりして,世の中には私の知らない会社がたくさんあるのだなあと感心したりする.この本に掲載されている対象のボリュームに少し目を回したところで,一方で,この本には掲載されていない対象について思いをはせてみる.外国の企業がわずかしか掲載されていないのは性質上当然のことだけれど,国内にももちろん非公開の会社は多く,業界大手の企業グループなのに上場していないというところもあるし,会社という形態をとらない事業にも日常生活の中での重要性を占めているものがある.ガス供給業などは興味深いもので,多くの地域では地域ごとに都市ガス会社が設立されている一方で,つい数年前まで知らなかったのだけれど,地方自治体が都市ガスを供給しているところもある.

夕方に出かけて,スーパーで食料品と単4の乾電池を手に入れる.この夏に取り替えてもらったばかりのエアコンのリモコンが,(最初からあまり効きがよくなかったのだけれど)本体の受光部にかなり近づけないと反応しないようになってきたので,まずは電池切れを疑ってみたもの.取り替えてみると,性能は鮮やかな回復ぶりをみせた.

家事もほとんどしなかった一日だけれど,ティーポットとカップを磨いてハーブティーをいれたら,改まった気分になった.


■2004/12/24(金)  祝い日

すでに長期休暇に入って故地へ旅立つ人などもあり,職場も閑散としてくる今日このごろ,私の方は2週間ほど前からの繁忙期が年明けまで続く予定で,一人あたふた駆け回っていた.休みの日も夜昼となく交替で勤務につく人は,夏よりもこの時期の方が世の中から取り残されてしまっている気分になるものかもしれないなどと思案しつつ,帰宅後,いつもの食事にかまぼこと伊達巻を盛り合わせた一皿を加えて,ささやかに気分だけを味わう.


■2004/12/20(月)  早起き

某誌に「『最後のビジネス資源』活用術」とのふれこみで早起きをすすめる特集が出ていたこともあり,なんとなく早起きしてみて,いつもより40分ほど早い電車で職場に向かう.いつもの電車よりぎゅうぎゅう詰めだったような気はするものの,よしとする.適度な運動はストレスに対する抵抗を高めるというので,1個前の駅で降りてウォーキングをすることにする.適度に体も暖まったころ職場に到着し,定時より30分ほど早く仕事に取りかかることができた.


■2004/12/19(日)  国立西洋美術館

国立西洋美術館に出かけることに.田園都市線で渋谷まで出て,一保堂で抹茶「丹頂の昔」,鶴屋吉信で「木々の露 風流しるこ 花吹雪」を求める.銀座線に乗り,銀座から6駅目が上野.ちょっとした小旅行気分である.山手線をはさんで,新宿と東京の位置関係と渋谷と上野の位置関係は類似しているものの,新宿東京間には中央線があるけれど渋谷上野間にはそれに相当するものがない.

西洋絵画を多数常設展示する美術館として日本ではことのほか希少な存在で,日曜日ではあるものの空いている館内をじっくりと観覧して回り,ロダンの「考える人」「カレーの市民」「地獄の門」を中庭で眺める.日本は地震国とて,最近これらの屋外の彫刻の台座に免震機構を導入するなど地震対策を施したのだという.

都立美術館でアマチュアの書などを観覧し,銀座線から三越前で半蔵門線に乗り換えて帰宅.西洋美術館で渡されたクリスマスプレゼントなる薄い封筒を開けてみたら,絵葉書と常設展の観覧券が入っていた.観覧券は来年の1月2月に使用可能であるらしい.近くに用事などあればまた寄ってみることにしようか.

RSS の dc:date タグの個所に時刻が出力されるようにした.


■2004/12/18(土)  花屋さんに行こう

周りの人が特に意識せずにできることが私には大層難儀なことであるというのはしんどいものだ.何事も,無意識のうちにできるようになればすでにその道に熟達したといえるはずなのに,特に人に習わなくても巧者の域に達してしまっている人が周りには多く,それと同じ水準を求められるのだからなおさらである.だいたい何も考えずにできている人に限って,「どうやったらいいの」と聞いても,「難しく考えなくても,思ったようにやればいいんだよ」などと役に立たないアドバイスをするばかりだ.それでいざ思ったとおりにやってみて結果が出ないと悲しくなってしまう.うまくいかなかった理由を後づけであれこれ詮索することができたとしても,「ちゃんと考えたのか」とか「もっとよく見てから動きなさい」などという一般的なコメントと同様,ためにならないことが多い.特に,出発点に戻ってもう一度やり直すことができない場合や,もう一度があったとしてもあまりにも留意事項が多すぎてとても全部に気を配ることなどできそうにない場合は困ってしまう.配慮してほしいなどとは思わないけれど,心がけが悪いとか手を抜いているなどと思われてしまっているとしたら悲しいことだ.そういうつもりはないのに.

去年今年で洋服屋さんに行くのは苦にならなくなったので,来年1〜3月期の目標は花屋さんにするのがいいのだろうか.『花の買い方・選び方 for beginners』とか,『生花基礎知識最低限これだけは 店主との会話も楽しくなります』なんていうガイドブックなど,出ていたりはしないだろうか.ないか…….

夕食は,白菜をゆでて,ほとんど冷まさずに少し絞ったのと,やりいかの小さいののひれと下足をさっとゆでてまだ温かい状態のを盛り込んで,煮切り酒にしょうゆを足したのをかけて食べる.

ふだんなら冷まして酢じょうゆなのだけれど.主菜が昨日の残り物で冷たいままだったので,発想を変えてみたもの.バターがあればバターじょうゆなんかもよさそう(バターを使った料理は冷めると味が落ちるので,東京に来て以来,バターは買わないことにしている).


■2004/12/17(金)  ナチュラルローソン

京大に「ナチュラル・ローソンセレクション」が入った(当局によるニュースリリース10/26, 12/6).従来の生協購買部に比べるとコンビニは,少人数のアルバイターだけでもオペレーションできるようなノウハウを持っているため,多サービスを効率よく提供し,日曜や早朝・夜間といった時間帯にも営業することが可能というのが主要なメリットになるのだと思う.ATM とゆうパックの取り扱いは通常の立地なら強みになると思うのだけれど,ATM は毎日利用するものではなく,あの界隈にはすでに何か所もあるのでもう一つできたからといってそれほど利用されるかどうかというのと,郵便局も平日昼間なら近くに3か所ほど営業しておりおそらくコンビニよりも平均的に空いているという面がある.商品についていうと,健康と環境に配慮というコンセプトは生協と共通しているものの,細かい部分では相違点もあるのだと思う.弁当・おにぎり・パン・サンドイッチ・飲料といった商品は生協と類似の商品しか出せないだろうし,少しばかり違う商品を出したところで追随されてしまうのではないかと.それ以外の一般食品,日用品などはこのコンビニの商品開発能力を発揮できそうなところだ.全般的に価格水準が生協に比べて高いとすれば,こういった高くても買ってもらえる商品中心の品揃えになるのだろうと思う.マルチメディア端末「Loppi」については私自身よく理解していないのだけれど,通常のインターネット経由のネットショッピングと比べてのメリットがいまひとつ薄いような気がする.演劇やコンサートなどの予約は交通・宿泊機関の予約に比べてチケットレスにしにくいので,こういった分野には適していると思うものの,市場規模としては小さいものに違いない(10年以上前になるけれど,ソフトウェア自動販売機「タケル」なんてのがパソコンショップの店頭にあったな,などと思ったりする).

などといろいろ書き連ねてみたものの,読者諸氏に比べてコンビニに詳しいとはとてもいえないので(コピーをとるため以外に足を運ぶのは2週間に1回ほどなので……),意見・感想などお寄せいただきたいところ.

蛇足ながら,ナチュラルローソンのサイトでトマトの恵みチキンのレシピ(?)を見つける.ネーミングが秀逸で,トマトソースと飾りのバジルでクリスマスカラーの彩りも美しい.

職場の食堂でとった昼食が,あなごご飯に吸い物,牛肉とさといもの煮物が付いて,食塩 6.5g だったかで,かなりしょっぱい食事になってしまった.それで,夕食の豆腐半丁は,ふだんならかつお節としょうゆの組み合わせで食べるところ,温めて椀によそってからおぼろ昆布を載せて食べてみることに.


■2004/12/16(木)  ドイツと日本の環境事情を比較

昨日は,ドイツ大使館で科学技術・環境を担当されているという方の講演を聴いた.ドイツ人だが日本語が上手.要旨は,「日本人はドイツを環境先進国とほめるが,ドイツ人も意外に車好きだし,『多少高くても環境にやさしいものを買う』人の割合などで測ってみると,市民の環境意識は日本とほぼ同じで,CO2 の排出量も低いとはいえない.ドイツでは地下鉄の線路などにごみが散乱しているのをよく目にするが,日本ではまれだし,日本の環境対策技術・省エネ技術もたいしたものだ.ただ,ごみ問題ではドイツは確かに先進的であるといえるかもしれない.法制度の整備が進んでいるため容器包装のリサイクル率は世界でもトップであるほか,日本人より物を長く大切に使う習慣がある.自然環境についていえば,日本はドイツよりも都市やその近郊では自然に触れることが難しい反面,北海道などに行けば,ドイツにはみられないような,畑になっていなくて人もいないような本当の自然が残っている」.

公害問題,容器包装のリサイクルから地球環境まで幅広くざっくばらんな議論になった.ドイツは決して環境先進国でない,という指摘はなかなか驚くもので,ではドイツの経験を生かして日本は環境課題をどうやって解決していけばいいのか,という点は今後別途議論が必要なところのようだ.

主催団体のスタッフの方々がドイツ好きなのは,私がフランス好きであるのと同じのようだ.シュトーレンを1枚いただいて,Weihnachtsmarkt, Glühwein という言葉を覚えた.


■2004/12/14(火)  ニュータウン

失敗した,あるいは現在に至るまで成功していないという千葉ニュータウンのことをいろいろ調べてみると,私は新しく市街化された土地に住んでいた経験があまりないのだということに気づく.もちろん私の元住んでいた土地もただの大根畑だったりした時代がありはするものの,市街化したのが,高速鉄道と自動車の普及後だという土地に住んだのは関東に来てからが初めてなのだ.東京と成田を結ぶ鉄道・道路用地を確保するのとあわせて,北総地域の中核都市を形成しようというこの計画.地域内に働き口が見つかれば至極快適に暮らせるだろうけれど,東京に出てくる人というのは,地方には望むような就職先がないから出てくるというパターンが多いのかもしれないし,その名に反して千葉市へは少しも便利でないので,住む人は限定されてこよう.適する人は,定年退職者ぐらいか.

ニュータウンはニュータウンでも,港北ニュータウンの方は,横浜の都心へのアクセスが便利なので,勤務地が横浜なら最初に検討すべきなのだと思う.欠点は坂が多いことぐらいか.

体調を崩し,一日休む.缶詰のホワイトアスパラを皿に並べ,オリーブオイルを回しかけてご飯のおかずにする.


■2004/12/12(日)  Department for Constitutional Affairs

イギリスには大法官府という,民事法にかかわる業務を担当し,古くは傘下に裁判所の一部をも収めていたという,なんだかよくわからない省庁があって,現在は Department for Constitutional Affairs という名前になっていることを知る.Lord Chancellors and Lord Keepers: past and presentには過去の大法官・国璽尚書の一覧表が載っているのだけれど,なんとリストは1068年から始まっており,さすが歴史の古い国である.司法改革といった仕事が一生もの,いや,数世代にわたって続けられる息の長い事業となるのは,こういった国柄だからなのだろう.そういった仕事をするのはどんな感じのものだろうかと,幸か不幸かサイクルのとても短い仕事をしているだけに,関心のあるところだ.

昨日ダイヤ改正をしたところの小田急線といえば,一気呵成に作ってしまった鉄道路線として名高いし,戦後しばらくの国鉄の輸送力増強計画もなかなかのものだけれど,進捗が遅れている鉄道プロジェクトも多い.三鷹・立川間の複々線化など,40年近く前から計画されているのにいまだに着手すらできていない(その他運輸政策審議会の答申関連一覧表が参考になる).そういったプロジェクトにかかわるのもなかなか骨の折れることに違いない.

あんこうの肝を買い求める.軽く塩をしておき,多めの油で揚げるようにして中まで火を通して,ワインで香りをつける.春菊は軽くゆでてヴィネグレットをからめておいて,あんこうの肝と盛り合わせた.肝の濃厚な味わいをさっぱりした春菊とでバランスをとって楽しみながら味わう.


■2004/12/10(金)  金曜日のジンクス

どうもこのところ,金曜日は周りの人の迷惑になる行動ばかりとってしまうようで,気が滅入ってしまう.京都にいたころはそうではなかったのだけれど.帰りの列車内で読む Time の記事も,字面の上を視線がさまようばかり.もっと諸先輩を見習って心のゆとりを確保したいものだ.

こんな週末は気分転換にコーディングでもするに限るのかもしれない.


■2004/12/ 8(水)  田園都市線大混雑

半蔵門線内で7時24分に信号故障が発生したとのことで,田園都市線上りは全列車各駅停車押上行きでの運行となっていた.梶が谷到着時点で列車はすでに,体が斜めになると元に戻せないくらいの混雑ぶり.ホームの各乗車口付近には長い行列ができているものの,すでに混雑している車両に無理やり乗ろうとするものだから,1列車1乗車口につき数人ずつしか乗れない上に,ドア閉めが困難となって停車時間が延びてしまい,混乱に拍車がかかっていた.

駅に到着して3本目の列車にようやく乗ることができたものの,そういった事情につき電車は遅々として進まず,車内の混雑も駅に停車するごとに増していったので,別経路に迂回することにした.二子玉川で大井町線に乗り換え,大岡山駅の改札口で定期券を見せて振替乗車票をもらって再びホームに戻り,目黒線に乗車する.結局,駅から勤務先まで歩くのも含め,ダイヤ通りの場合に比べて20分強の時間を余分に費やした計算になった.


■2004/12/ 7(火)  作法心得

林實氏の『作法心得』Town Wearの節など,服飾に関する事項が参考になる.ただし20年以上前に書かれたテキストにつき,洋食に関する記述は取捨選択の必要があり,ワインの話などは現代にはふさわしくないものだ.その一方で,サラドの出し方には、「後サラド法」「同時サラド法」「前サラド法」の三様式があるといった指摘には,そういえばそうだ,とはたと手を打ってしまう.

昼休みに,みかんと紅玉を1個ずつと,せりを1把購入.ついでに(?)JR のきっぷも1枚購入.


■2004/12/ 6(月)  冬山と公序

気ぜわしくなる季節だからなのか,郵便が5通ほどもまとまって届いていた.新宿の山用品店からは,冬山セールの宣伝.薬屋さんからは来年のカレンダー.JEI からは RO とともに,来年分の会費の納入用紙が届く.

古い判例六法を処分.新しい判例六法を読んでいて,法例33条の項目に目がとまる.海外がからむ民事事件に適用する法律について日本で定めた一般原則に対するいわば例外を定めたもので,この条項についていうとフィリピン法に関する裁判例が有名だけれど,認知を認めないアメリカ・コロラド州法の適用は公序に反する(名古屋家審昭49・3・2),養子離縁を認めないアメリカ・テキサス州法の適用は公序に反する(那覇家審昭56・7・31)などとした例もあることを知る.


■2004/12/ 5(日)  新宿で買い物

久しぶりに新宿へ.青松園で茶筅を買ってヨドバシカメラへ.新宿西口のヨドバシカメラといえば,この前の Time にも注目の観光スポットとして載っていた場所だ.この雑誌に載っているということは,香港やシンガポールなど国外からの旅行客にとっても訪れる価値があるという判断なのだろうか.プリンタのインクが切れたのでその入れ替え分と専用紙を手に入れ,時計総合館で腕時計(デジタル)のバンドの替えを選ぶ.この時計は10月の訪米時,行きの太平洋横断便の機上でバンドが切れてしまっていたもの.最初時計に付いていたのがプラスチック製のバンドで,それが壊れた後も同様のバンドを四条のビッグオフで手に入れて使っていたのだけれど,2回くらい交換した後に革バンドに変えて,その後は記憶が定かでないけれど,あるいはもう一度ぐらい交換したかもしれない.店舗の地下2階には時計バンドばかりがずらりと陳列されていて,あれこれ目移りがしてしまうほどだ.今回はまた趣向を変えて,織りのバンドにしてみた.黒の合成繊維がざっくりと織ってありカジュアルな雰囲気を演出している.本当は幅は 17mm が合うのだけれど,偶数ミリのものしかなかったので 16mm のを購入.時計本体を持参しなかったので家で付け替えることになったものの,作業は無料で実施してくれるということなので,本来は持っていった方がよさそうなのだった.

帰りがけの渋谷で,東急百貨店東横店のアンデルセンに目がとまって,パンなど買って帰る.

嫌いな人への大人な対応を味読.そういった人に近づかないようにすることができるのなら,早めにそうするのがよいに違いないというのは,私の経験からも裏づけられることのようだ.相手もこちらとどうにも合わないと感じているとすれば,相手の方も近づかないように配慮してくれるかもしれない.近づかないわけにはいかない事情がある場合はまた別だけれど.そういったときの対処法は,相手に対して過剰な期待を抱かないようにすることぐらいだろうか.


■2004/12/ 4(土)  金目鯛の霜降り造り

夕食は,金目鯛の霜降り造り,水菜のポン酢おひたし,昼の残りの豆腐の卵とじ.豆腐の卵とじを汁物に見立てて一汁二菜である.