みしっく今日のひとこと - 2004年8月


■2004/ 8/28(土)

朝食用のジャムを1瓶食べきったので,アヲハタの夏限定商品「パッションフルーツ & アンズジャム」を開ける.ジャムも紅茶もまもなくストックが切れる.駅前のスーパーでは思うようなものが手に入らないので今日は無理だけれど,近いうちに買っておかなければ.

昼食は麦ご飯を多めに炊いておき,宮崎風冷や汁.味噌・昆布だし・ごま・ちくわ・きゅうり・三つ葉で作る簡単な料理ながら,奥が深い面もある.青ねぎは省略した.

夕食はちくわ・豆腐・三つ葉の卵とじ.


■2004/ 8/27(金)

泊まり勤務.

明けの今日は,うつらうつらしながら図書館で借り出してあった地球の歩き方を興味本位で眺める.

読んだのは「南アフリカ・ジンバブエ・レソト・スワジランド」,「ドバイとアラビア半島の国々 アラブ首長国連邦・オマーン・カタール・バーレーン・クウェート・サウジアラビア・イエメン」,「モロッコ」の3冊で,いずれもこの春から夏にかけて発行されたもの.

「南アフリカ……」で扱われている国々の大半はいわゆる危ない海外に分類される国で,危ないだけでなくあまり興味を引くような観光資源も見当たらなさそうだった.大ジンバブエ遺跡は意外にも扱いが小さい.

「ドバイとアラビア半島の国々」とモロッコは,危ないというのではなくても,個人での観光はいろいろな面で面倒なことがあるようで,行くなら観光込みのツアーにするか,あるいは現地の言葉,文化や慣習をよくよく把握して行って,現地でも念入りな情報収集に努めるのがよさそうだ.欧米や東アジアに比べ,観光客にとって難易度が高いことは間違いない.


■2004/ 8/25(水)

オフィスの窓に下がっているブラインドが目に入り,「あ,ブラインドってすだれの改良型なんだ」と唐突に気づく.ブラインドなど何十回となく見ているし,その仕組みも知っているはずなのだけれど,ひと夏すだれをつり,ときにはすだれと格闘してきたことで,ブラインドの真実に目覚めることができたのだと言ったら,大げさだろうか.

世の中の発明というものには,すでに完成の域に達している製品にさらに何らかの仕組みを追加することにより新機能を付与する,既存製品の問題点を解決するというタイプのものがあって,ブラインドはその代表格なのだと思う.このタイプの発明品は,ときに洗練のきわみに達することはあるけれど,たいがい元の製品に比べて中途半端な存在になってしまうことが多く,ブラインドもその一つなのだと思う.

東京チェーンカフェ事情.以前の私はサンマルクカフェだったのだけれど,最近はもっぱらカフェドクリエに傾倒している.それにしても「談話室 滝沢」って…….京都で言えば「ソワレ」が,方向性は違うけれど似たようなエッジな喫茶店であろうか.どちらも入ったことはない.


■2004/ 8/23(月)

通勤電車の混雑が戻る.


■2004/ 8/22(日)

法律関連の話題はどうもあまり人気がない一方で,意外にも鉄道方面の話題が好評.私も万事中途半端なところがあって,車両の型番一つ覚えていないのに鉄道趣味人などと名乗れたものではないけれど,ダイヤ・設備・制度面の話題を中心にときどき書いていきたい.

洪水のピーク水位というのは,どのような分布に従うのだろうか.株式・債券などの証券のリターンは正規分布よりすそが重いことが知られているけれど,洪水のピーク水位というものもやはりすそが重いのだろうか.よく,「この堤防は50年に一度の洪水でも大丈夫です」などと説明されるのを聞いて,そんなことを思う.すそが重いかどうかはあまり重要でないとしても,たとえばその地点では20年しか観測の歴史がなかったとして,その間のもっとも大きな洪水のピーク水位よりも高い堤防を築いたところで,「どんな洪水のときでも大丈夫です」とうたうことはあり得ないのだろう.

10月17日の情報処理技術者試験はインターネットでの申し込みが明日20時まで.私は今年は見送ることにしたものの,試験区分によっては年1回のチャンスなので,チャレンジされる方はぜひ.

Jxomart kaj Natasxa.カザフスタン出身ストックホルム在住のデュオで,このホームページでエスペラントのフォークソング(というのだろうか)が MP3 で聴ける.


■2004/ 8/21(土)

こおろぎの鳴き声に,秋が来て,冬になって,また春が来て夏が過ぎると秋になることを思う.

10時過ぎに,速達が届く.ドアのところまで来て手渡ししてくれた.確かに普通の郵便よりは速い.差は数時間,だけれど…….

最近ちょくちょく買っているお菓子のブランドに,ありす庵がある.モンテールという洋菓子メーカーの創作和菓子ラインナップで,スーパーに卸していて値段も手ごろ.同社の洋菓子と異なり,よそでは作っていなさそうな創意工夫が凝らされた商品ばかりなのが楽しい.「水まんじゅう・梅」は,こしあんの代わりに梅あんを入れた水まんじゅうを容器の底に並べ,ゼリーを流して固め,クラッシュゼリーを載せたデザートで,梅酒の風味が効いていて食欲をそそる.今日はゆず風味の「水まんじゅう・あずき」を試してみる.「和っふる」も食べてみたいのだけれど,4個パックなので手が出ない.小分けしてくれないかな.

多摩川花火大会.昨年は雨で中止になったが今年は無事開催された.東側が開けた場所まで足を運び,しばし観覧.西の空には三日月がおぼろにかかっていた.


■2004/ 8/20(金)

横浜へ.南武線のホームで,母親にしきりに抱っこをせがむ幼児に目がとまる.山手本通り,日本大通りを歩く.日本大通りは,調和のとれた建物がゆったりと並び,雰囲気がよい.

今日の行程は武蔵溝ノ口→川崎→石川町…(徒歩)…関内→あざみ野→梶が谷と,ぐるっと3社をまたがる一筆書きになった.後で考えてみると,あまり合理性のない経路を選んでしまったかもしれない.

先日触れたイスラム住宅ローンについて.途中で購入者が経済的に破綻状態に陥ったときはどうなるのだろう.購入者の一般債権者と銀行の間の損失の分担方法が問題になる.住宅価格の騰落なども考えるとさらに複雑だ.形式が賃貸借だからといって一概に中途解約を認めたりするといろいろ問題がありそうだし,清算金をどうするかという話もある.

これは日本の,離婚時の財産分与制度と夫婦それぞれの債権者の間の関係が複雑であるのと少し似ているかもしれない.夫婦の一方が事業に失敗した等の理由により経済的に破綻状態に陥ったと仮定して,離婚のタイミングがその前か後かで財産分与がもらえるかもらえないかが左右されてしまったり,逆に,債務者と配偶者が離婚しないばっかりに,債務者の手元不如意の抗弁(笑)を認めるほかなく,離婚時には債務者の財産の一部となるはずの財産分与相当額を取りっぱぐれてしまったり.


■2004/ 8/18(水)

最近,妙に法律系の話ばかり出てくるのは,そういった blog を読みあさっているからにほかならない.法曹関係者といえば世の動きに半歩遅れてついていくといったイメージがあるのだけれど,そちらの人たちもインターネットをアクティブに活用するようになったということなのだろう.

財団法人日本学会事務センターが破産し清算手続きへ.学会からの預かり金を不正流用していたという.同センターに業務委託している日本私法学会に所属する吉永一行氏は「とんでもないことになってしまったものです」と語る.マンションの管理組合などもこれを機会に金銭の管理状況を再点検し,業務委託先の監督をさらに強化することが望まれる.

世の中には,契約や法律上の根拠がないのに・契約や法律を拡大解釈して,他人に金銭の支払いや,一定の行為または行為しないことを要求する人や企業がある程度存在する.普通の人はそういった人や企業とはなるべく付き合わないようにするものだ.典型的な例が月極駐車場の無断駐車の「罰金」で,これはその他人を遠ざける効果自体を狙ったもので,かつ個人や零細企業の経営する駐車場だからできる話で,仮に大きな企業が自らの経営する駐車場にそういった掲示などを掲出したら,世間でのイメージが一段下がることは間違いない.例の統合交渉の injunction の件は,根拠があるかどうか不明確な状態だったのだから,結果がどう出ても裁判所の判断を求めたことがイメージダウンを招くことはなさそうであるものの,「無断リンク禁止」などはまさにこのカテゴリーに属するように思われる.

職場にうなぎパイが届いていた.浜松のうなぎパイと熊本の武者返しは好物である.私は甘辛くてバターの風味のする和風の菓子が好きなのだと知る.

夕食は,冷奴・なす輪切りをさっとゆでて・ごま味噌,トマト,既製品のあじから揚げ.


■2004/ 8/17(火)

小石川後楽園へ.京滋の名所を模した橋や川などもあり,来園客はまばらで落ち着ける.イグナチオ教会を望む Café de Crié でワッフル.

仏検2級は無事合格.2次の面接試験はできがいまいちだと思っていたら,やはり2次の点数はやや低かったものの,1次の筆記試験の点数でカバーした格好となったことが,届いた結果通知で判明した.


■2004/ 8/16(月)

井の頭線急行で,久しぶりに吉祥寺へ.渋谷ほど人は多くない.地方都市中心街といった雰囲気だけれど,地方都市中心街に比べれば混雑している.

13日付 International Herald Tribune(ウェブ版では12日付となっている)によれば,イスラム法に従う住宅ローンや預金のみを取り扱う銀行の設立が先々週,イギリス金融当局によって認可された.一部の銀行ではすでに同様の商品が提供されているものの,イスラム法に従う商品のみを提供する銀行の設立は欧米で初という.

イスラム法は利子の取得を禁じているため,住宅ローン設定に当たっては,まず銀行が購入者に代わって住宅を取得し,それを購入者が家賃を支払って借り受けるという形式をとる.通常の賃貸借と異なり,住宅代金およびあらかじめ合意された利益の合計額に相当する家賃を支払った時点で住宅が購入者のものになるという仕組みだ.

一方,預金については,利子の代わりに預金残高に対応する投資利益が支払われる.

利子の代わりに預金残高に対応する投資利益が支払われる仕組みの商品といえば,日本でももうおなじみだろう.最近はときどき元本割れして紙面をにぎわせたりするものもある.住宅ローンの方は,日本ではあまり聞かないスキームで,英米のモーゲージとも,日本で単にリースと呼ばれるもの(finance lease)ともいくらか違う.

宗教的戒律と経済の調和を図る,イスラム銀行(Wikipedia が大変詳しく解説)という試みが始まったのは近代のことで,宗教的戒律に反しないという特徴をどの程度利ざやの上乗せとして反映できるかが成功の鍵となるだろう.人口の 3% がイスラム教徒というイギリスで,新しい業態として定着するかどうか注目したい.


■2004/ 8/15(日)

久しぶりに涼しくなったので,宿題を片づける.

浴室のシロッコファンを掃除する.1年少し前に掃除して以来で,ほとんど常時運転していることもあり,分解してみると,水車のようになっている一枚一枚の羽根の間にはほこりや油煙が付着していてかなりの部分をふさいでしまっていた.今回の掃除により,いくらかは風量が増えて消費電力が減ってくれるとうれしい.ついでに冷蔵庫の霜取りもする(夏場は霜が付くのが早いのだ).

スーパーであじの上身に目がとまったので,夕食は創作煮魚に.あじ・ドライトマト・ピーマンを油を引いたフライパンに入れて,ドライトマトの戻し汁で軽く煮込む.まいたけの炒めたのを添える.塩焼きに飽きたらこういうのもいい.ほかに,ピータン,豆腐.気温がやや低いので,豆腐は昆布を入れて湯豆腐にして,でも薬味はみょうがだったりする.


■2004/ 8/14(土)

今日から夏休み第3弾.新宿へ.HIS は若い人たちでごった返していた.海外旅行を販売するのは一般の商品を販売するのに比べて難しいことであるに違いない.

高木浩光氏の12日付日記で知った,とんでもない主張.

(3)著作権の保護

●リンクについて

ホームページのリンクについてはホームページの性格が万人に公開を前提としているものであり、ホームページのリンクには著作権がないものと考える、とするのが一般的である。しかし、リンク集などには作成者がいるわけで、作成したリンク集に著作権があるとする主張もある。従って、リンクを張る際には、該当ホームページの作成者に許諾を得ることを原則とすることが望ましい。許諾の際には「リンクに際し回答がない場合は許諾されたものと見なします」といったことをよく電子メールで行うが、この場合もきちんと作成者から回答があったもののみにリンクを張るといった習慣を徹底しておく必要がある。いざトラブルとなった際には、書面できちんと許諾がなされていたかどうかが焦点となるからである。

文部科学省委託事業 校内ネットワーク活用ガイドブック, p.39(昨年3月31日発行)

SN 比が低いことで知られる2ちゃんの法律板でもこれほど的外れな主張はほとんど見られないはずだ.専門家に相談しておけばこんな恥ずかしい報告書を出さなくてすんだのに…….

いちいち説明するのも野暮だけれど,あえて解説すれば以下の通り.

もう4年も5年も前に議論が尽くされた感があるけれど.

トータルニュース事件のような場合でなくても,非常に不適切なリンクの張り方が違法性を帯びる可能性までは否定できないものの,そんなリンクの張り方を発明するのは簡単でないことのように思われる.新聞社や官公庁,一部の企業などが法律上の根拠もないのにリンクを制限したり許諾を求めさせるようなポリシーを持っていることの方が問題だろう.ただしウェブサイト管理者が自サイトに向けられたリンクを本当に無効化したいと思えば,技術的にある程度はそれができてしまうのも事実ではある.


■2004/ 8/13(金)

昔,とある試験の勉強をしていて,交換機の構成について読んだ覚えがある.ステップバイステップ交換機は別として,クロスバ交換機以降の交換機はいずれも,呼処理などの各種制御機能を,音声の交換機能と分離する設計になっているのだという話.交換機のアーキテクチャが進化したり,音声以外の通信を交換するようになったりしても,ずっと制御機能と交換機能は分離されていたのだという.汎用計算機では見かけない構成であるものの,それで交換機が動いていたという事実から学べることは学びたいものだ.

いろいろ調べていて,正実の部屋 自分史年表というサイトを探し当てる.交換機のことが断片的に詳しく述べてある.

疑似過負荷発生装置というものを使って交換機を検証したということが書かれていて,要は100個の受話器を同時に上げてダイヤルしたような状態を作り出すような装置だと思えばいいのだと思うけれど,そういったものが私の生まれたころにすでにあったというのも,さすがだ.

ただ,すべてが昔から整っていたのでもなくて,汎用計算機の世界で営々と築き上げられてきた,いまではパソコンにもあるような各種保護機構(「このプログラムは不正な処理を行ったので強制終了させます」みたいな),いまではエントリークラスのサーバ製品も備えるような各種ハードウェア不良検出・通知機能などは,昔の交換機にはなかったようだと,このサイトを読んで知った.汎用計算機の世界,交換機の世界,両方の遺産を継承したいものである.


■2004/ 8/12(木)

およそ何かの会社を興そうとか,プロジェクトを始めよう,新しい商品を売り出そうというときにまず調べるのはドメイン名がすでに登録されていないかどうかだろうけれど,商標の調査をするのもそれに劣らず大事なことだ.幸い,日本の商標は特許庁のホームページ配下の特許電子図書館というサイトで検索することができるので,登録の有無の調査はドメイン名の whois 検索並みの手軽さだ.ただ,ドメイン名と異なり,指定商品・指定役務という仕組みがあるのが少々厄介だし,効力の及ぶ範囲に地理的限界があるという特徴もよしあしである.でも,同じ役所で扱っている特許権の場合は権利の客体が科学技術全体の中のある一部分であるのに比べ,商標権の場合は文字や図形の組み合わせ(文字のみからなるものも多い)なので,ずっと扱いやすいのかもしれない.


■2004/ 8/11(水)

私のメールアドレスにウイルスメールが定期的に届くようになり始めて数か月がたつ.差出人を詐称して送信するので,だれから来たのかはわからない.また,私を詐称したウイルスメールのエラーメールがちらほら届くのも気味が悪い.放置しておいたらそのうち気がついて駆除するだろうと思っていたのだけれど,一向に改善の気配がないので,送信元 ISP に対応依頼をしてみたところ,定型文ではあるけれどかなり早く返答が来た.さて,いつごろウイルスメールが止まるだろうか.

しかし,ウイルスメール送信者がおそらく一人だけだと思われるからいちいち対応依頼ができるのであって,何十人何百人からどっさり送ってこられたら対応のしようがなく,お手上げになってしまうところだ.

高木浩光氏が「フィッシング」の日本語訳を提案している.いわく,偽サイト詐欺,オレオレサイト詐欺,サイバー釣り師,個人情報騙し取り(?),うそはうそであると見抜ける人でないと(インターネットを使うのは)難しいよ詐欺(??),インターネットの方から来ました詐欺(???).後三者は苦しまぎれだろうけれど,「サイバー釣り師」は十分考慮に値するのではないか.原語との対応が取れているし,なんにでも「サイバー」とか「ハイテク」といった言葉を前にかぶせるという安直かつ汎用的な手法を応用したものなので他の用語と統一感があるのがメリット.本業の釣り師さんから文句が出そうだというデメリットはあるものの,そういった例は他にもある.

JEI のサイトが独自ドメインを取得して移転したことを知る.コンテンツは変わっていないようで,大学教授の少々乱雑気味な机の上という雰囲気.サーバは米国なのですね.


■2004/ 8/ 9(月)

夏風邪をひいてしまって,外には出ずに休む.口にしたのも桃の缶詰くらい.宿題は片づかずじまい.

主計簿の締切り.「午前11時から、会計検査院と財務省の担当者十数名により、『主計簿』のチェック作業が行われました。そして、チェック作業終了後の午前11時45分から、本院の石野第1局長と財務省の藤井主計局長が15年度の歳入歳出の各主計簿に署名押印し、主計簿が締め切られました。」って,写真が多いのはいいのだけれど,電子化されていないんですか?


■2004/ 8/ 8(日)

「ときめき咲くまち宮前区」は宮前図書館へ自転車で行く.今回はちょっと回り道して,宮崎台駅付近を走ってみたところ,この駅は傾斜地に立地するというのが最大の特徴なのだと気づく.もちろん高架のホームは水平のようだけれど,周りが傾いているのが気になってしまう.


■2004/ 8/ 7(土)

相変わらずの寝苦しい夜だったので,出がけにシャワーを浴びる.

合併だとか店舗統合だとかにはもうこりごりである.前回の店舗統合では支店名が2回,店番が1回変わって,口座変更を方々に届けなければならなくなり,うち勤務先だけでも3件届け出ないとならないことが判明している.住所氏名の変更なら自己都合なのだから届出の手間が多くても納得できるけれど,銀行側の都合で手間がかかるのはできれば避けたいもの.本当は,ドメイン名を個人で取得した場合のインターネットのメールアドレスのように,自分で変えたいと思わない限り識別子が変更されることのない口座が作れるとベストなのだけれど,いまのところそういったことはなさそうだ.某国営銀行は,確かに合併や店舗統合の問題は発生しそうにないものの,届出印を通帳に押すほかないというセキュリティ上の弱点がある(実はもっと深刻な問題もあるが省略)ので極力避けたい.それで,次善の策として,合併や店舗統合の可能性が低いように思われる某行に口座を開設してみた.

いまのところ,ネットバンキングのシステムが自社開発でないせいか,ちょっと癖があるのに戸惑っているものの,それ以外に特に問題点は見当たらない.

万博を前に,リニモなる磁気浮上式リニアモーターカーが愛知県に登場するのだと RO で知る(RO は鉄道雑誌ではない.念のため).藤ヶ丘駅(名古屋市名東区)から万博八草駅(豊田市)まで 8.9km に9駅を設置し15分で結ぶ.

私は名古屋出身のはずなのだけれど,駅名を聞いても全然イメージがわいてこない.豊田市といえば小学校の社会見学と高校のときのイベントバイトでそれぞれ1回行ったことがあるだけだし,途中の長久手町に至っては,何ら思い起こせるようなものがない.18年間を過ごしたにもかかわらず,愛知県の風物にはあまり触れることがなかったのだと改めて知る.

夕食に,食用菊ととさかのりの酢の物を作る.黄色と紫色の素材による豪華競演である.


■2004/ 8/ 6(金)

勤め帰り,田園都市線の車内で見かけたお姉さんのしていたヒジャーブが,蛍光ペンのような鮮やかなピンクだった.ファッションなのだ.

周りで何人もの人がうつ病に倒れたという課長のところに異動を指示された4人のうち3人が退職,とこあら氏.君子危うきに近寄らずを決め込んで退職してしまった人は別の会社でハッピーに仕事をしているのかもしれないけれど,異動の指示を決めた人はどう責任を取るのだろう.

先日,Dolciaria Val d'Enza なるメーカーの 6 crostatine alla confettura di frutti di bosco なる菓子を買ってみたものの,安っぽい香料が鼻について食べられたものではなかった.bosco という単語が bois という意味なのだと知ることができたからよしとするか.やはりタルトレットは St-Aubert に限る.

明日から夏休み第2弾.宿題を片づけよう.


■2004/ 8/ 5(木)

多くの人が夏に北海道に向かうことからして,北海道には幸せがあるんでしょうね,と同僚氏.東京に幸せがあるのかどうか,あるとしてそれはどのくらいの量なのか,私は知らない.

勤め帰りに駿河台を散歩する.日本ではなかなか見かけない,装飾的な建物が並んでいて目の保養になる.特に明治大学リバティタワーがよい.自然換気を活用しているのだとは気づかなかった.

貯金って何だろう,という話で.

貯蓄 = 可処分所得 - 消費支出 として定義すると,個人の主観が入らないのでさっと計算できて便利だけれど,一般的なとらえ方より若干範囲が広くなってしまうかもしれない.この場合,高齢者などはマイナスの貯蓄を行っていることになる.季節によって所得も消費も変動するので,1年ぐらいのスパンで計算しないとあまり意味がない.

貯蓄の運用損益とか,不動産の売買などがからむと話がややこしくなるけれど,そういったことは置いておいて,営利企業の期間損益のような概念としてとらえるときれいに整理できるのかもしれない.


■2004/ 8/ 4(水)

どの研修を受講しようかと思案するシーズン.

などと書くと研修担当の人に,研修年度の初めからもっと計画的に受講していきなさいと怒られてしまいそうだけれど.

どの研修を受けるか,自分には何が足りないのか,どこを伸ばしたらいいのか,何のために研修を受けるのかなどと考え出すと,なかなか決まらない.これらの問題の答えに半分くらい到達できたかというところで,えいやっと決める.

考えてみると,自分から動かないと教育が与えられないというのは社会に出るまでは無縁のことだったので,少し新鮮でもある.

みしっくはやりたい仕事があってよかったね,とうらやまれて就職して,そのときはそういうものかと思ったけれど,望む仕事がずっと続けられるとも限らない.人は何のために働くのかと考え出すときりがない.もう一度考えてみて,人はとりたててやりたい仕事がなくても職に就くのではないのだろうかと気づく.仕事が原因で健康を害してしまうといったことがなければ,そういった根源的な問題は脇に置いて,ひとまず仕事を続けるうちに何かが見つかるのだろうと信じていいのだと思う.


■2004/ 8/ 3(火)

航空券といえばいままで arukikata.com を使っていたのだけれど,フリーバードだとオンラインで空席有無が確認できることを知る(意外に空席がないものだ).共同運航のおかげでレイキャビク行きなども買える.ただ,10月は格安航空券がこの会社ではまだ出ていないようだ.PEX ならあるものの,PEX ならどこでも値段が同じなので,知らないところで買うこともない.

「最近,有料サイトを運営する悪質業者が,利用料等の支払いを求める少額訴訟を起す事例が出始めています」と京都市の機関である京都市市民生活センターが注意を呼びかけている.ま,一般に裁判所から書類が来たらきちんと応答しないと困ったことになるというのは,何も急に出てきた話でもなく社会常識の一つではないかと.少額訴訟でなくても,相手方の主張した事実を争う旨の答弁書を提出せず第1回の口頭弁論に出席しなければ原告勝訴の判決が出るのは同じだ.

同様の訴訟が未成年者を相手に提起された場合,故人を相手に提起された場合,提訴時点では生存していたがまもなく死亡した場合などは頭の体操になる.

外国の裁判所から同種の書類が送られてきた場合,外国の弁護士から同種の書類が直送されてきた場合は,頭の体操になるなどと悠長なことを言っておらずに,専門家に相談すべきだろう.幸い,そういった話はまだ聞いていない.


■2004/ 8/ 2(月)

「移り気な情報工学」シリーズで,時代間通信アーキテクチャ.情報を20年とかそれ以上の長期間保存するのにはどうしたらよいかを考察している.20年後なら「PCのハードディスクに書いて,そのPCごと,つまりディスプレイやキーボードまで含めて密閉して倉庫の奥深くしまっておく」という方法がある,と.これまでに実用化されている方法といえば,まず第一に紙.分量が少なくて超長期保存したいときは石.もっと長い間保存したいとなると,地上絵だろうか.でもこれからの時代は保存する情報の分量が多くなるので紙や石というわけにもいかなさそうだ.

夕食は久しぶりの豆腐丼.丼にご飯を盛り,刻みのりを散らして豆腐を載せる.分量としては半丁が適当であるところ1丁まるまる載せたから,ご飯より豆腐の方が多いくらいのすごいボリューム.豆腐丼というと同情の目で見られるけれど,懐石料理に埋(うず)み豆腐という料理があって,みそ汁仕立てにするものなど作り方はいろいろあるものの,そのエッセンスを抽出したのが豆腐丼なのだというのは記録にとどめておきたいところ.


■2004/ 8/ 1(日)

ぺんぎん・かものはし漁のため,早起きして武蔵溝ノ口駅まで.海外旅行のパンフレットを眺めながら10分ほど並んで無事入手し,ついでに普通の Suica を買い物可能な Suica に交換する(写真 1).

海外旅行といえば,ヨーロッパとアメリカのツアーを比較すると,アメリカはゆったりした日程で1都市に滞在するツアーがパンフレットの大半を占めるのに,ヨーロッパのツアーはなんでミラノ・ベニス・フィレンツェ・ローマを8日間で巡り,ナポリ・ポンペイを日帰り観光するコースだとか,「青の洞窟」カプリ島を訪れベニス・フィレンツェ・ナポリ・ローマとパリ(!)を10日間で巡るコースなど,常人には達成不可能に思えるコースばかりなのだろうかと首をかしげる.


写真 1

駒込の六義園へ.柳生吉保が1702年に築いたもので,石が配された池を回り,小山に登ったりあずまやを眺めたり.立体的な造形美を誇る庭園である.作庭当初に園内88か所の景勝地を選び,六義園八十八境と名づけ,それぞれに石柱が建てられていた(現存するのは32か所のみ)のだという.庭園の面積は約8.8ヘクタールだから,10アールごとに1か所の景勝地を選定した計算になる.金沢八景(横浜)や近江八景と比較するとその密度の開きは天文学的なものだ.江戸時代の風流人もなかなか大変である.