みしっく今日のひとこと - 2001年9月


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★ひとこと目次 ◎ほーむ


■2001/ 9/30(日)

横浜へ.新横浜で新幹線から降り,横浜線経由横浜駅下車. 乗車券は東京行きだったのだけれど,横浜で改札を出るときには130円のみを請求された. 東神奈川・横浜間の運賃ということなのだろうけれど,ウェブ上の情報と食い違っていて不思議だ. まあこちらの扱いの方が一般受けしそうではある.

13時に横浜駅京急改札前で待ち合わせて,ベトナムから来られたエスペランティストの青年1人, 首都圏在住の若いエスペランティスト4人と合流.総勢6人.まずは駅前でそばなど食べつつ, 両国の青年エスペラント界の現状など交流.東急東横線で東京に移動し,「東京の中心部を見てみたい」との希望で, 小雨の降る中,首相官邸,国会議事堂,皇居周辺を散策.新宿に移って東京都庁の南北2つの展望台をめぐり, JEI で活動されているご夫婦と落ち合って,新宿近くの銀座ライオンでご飯とビール.

もう少しゆっくり時間を取って意見交換を深めてもよかったのではないか, 博物館みたいな,中に入るタイプの観光スポットを1か所入れた方がよかったのではないかなどという反省もあったけれど, とりあえずベトナムとの間にはこれまで交流が少なかったところ, 今回をきっかけに情報のやり取りが行われるようになれば, 双方にとってメリットがあるのではないかと思うので, 企画としてまずは成功した部類だと思う.

埼玉県は東松山市在住の友人がこの企画に参加していて, 泊めてくれるということで,夜はその友人宅に宿泊. 池袋から東武東上線で1時間,徒歩15分ほどの場所.


■2001/ 9/29(土)

1週間前にディスクを飛ばしてしまった事件の後,初のバックアップ. これで当分安心だ.

夕方はカナート洛北のユニクロへ.「スエットスーツ」を購入.ところで, ファッション関係の用語には難しいものが多い. しばらくぶらぶらしていて,「カットソー」というものを見つけた. この単語は最近ときどき見かけるので,いったい何を指すのか気になっていたのだけれど, 今回やっとその実体を知ることができた.何のことはない,「T シャツの袖を長袖にしたもの」なのだった.名前からは想像がつかなかったので, なんだか一つ賢くなった気がした.本当は, 植物図鑑みたいにファッション用語がわかる仕組みになっている本があるといいのだけれど. 検索図鑑になっていればなおよい.

生協のお店に行ったら,社団法人全国さんま漁業協会の発行する「さんま スピード料理集」という小冊子を配っていた.縦組 A5 判16ページ.「さんまのにんにくみそ煮」「さんまのスパイシーカレー」「さんまのビビンバ風ご飯」「さんまのプロバンス風煮込み」「さんまと高菜の炒め物・レタス包み」「さんまのねぎたっぷりチヂミ」「さんまのピーマン蒸し・野菜あんかけ」「さんまの揚げ花シュウマイ」「さんまのサワークリームグラタン」「さんまのホットサンド」「さんまのピリリ漬け」「さんまの梅酒煮」「さんまの生春巻き」. よくまあこれだけ考え出したものだとあきれてしまうぐらい, 料理界の最新流行を取り入れたさんまの料理が並ぶ.

旅行記を追加アップロード.


■2001/ 9/28(金)

昨日の話の Les Groseille について,「Groseille という名字の夫婦がいたとしたらつづりはそれで合ってるのではないか」との指摘が入った. 確かに.

研究室で名刺リーダーを買ったのだけれど, それの関係で今日はいろいろと頼みごとをされてしまった. うちの研究室では事務の人たちはシステム管理については学生にどんどん頼っていいという暗黙のルールがあるらしく, 何かトラブルがあると駆り出されることになる.それで今日も,Windows の運用のことはあまり知らないのだけれど,いろいろ試行錯誤. インストール,コントロールパネルのアプレット,各種の設定ツール(コマンドラインから起動するものも含め)などいろいろ経験したので, 研究室に入りたてのころよりはけっこう勘が働くようになってきたのかな,とも思う. でも Windows の内側に詳しい先生にはかなわない.

研究室では久しぶりに確率方面の数式と格闘.e-λt なんて式が出てきて,あ,懐かしい,これってどういう形の曲線なんだっけ,傾き -1 の直線との位置関係はどうなってたんだっけ,などと思い出すのに苦労したり. さすがに e の値(鮒一鉢二鉢……)は忘れていなかったけれど.


■2001/ 9/27(木)

京都精華大へ.うちから自転車で25分ほどと,意外に近い.途中に "Les Groseille" という名前のベーカリーがオープンしていて, これは試してみなければ!と思い,バゲットを 1/2 本購入.まだ食べてないけど,店名のつづりは間違ってる気がする.

精華大は,インパクトのある大学だった.

他の大学と違って,大学当局自身が「美しい・アーティスティックな大学にしていこう」と考えているらしく, 各棟とも建築的にもインテリア的にも芸術的なよさが感じられるものだった. 屋外にも学生などの制作した彫刻や現代美術が飾ってあるし,いわばキャンパスまるごと美術館のような場所だ. 陶芸などは屋外も活用して制作を進めているので,現在進行形的な美術館というのが正確か. 単に見ためだけを飾ろうと考えているのでもなく,他大学に比べて先進的な環境保全への取り組みなど, 社会とのかかわりもしっかり考えている.

精華大で考えたのは,衣食住,それ以外のことすべてにおいて美しく・アーティスティックに生きるためにはどうすればいいのかということ. 技術がなければ失敗してしまうことは明らか.それと, 様式(あるいは,現在の世の中での到達点)というものをよく知らないと結局ひとりよがりになってしまうのだと思う. 必要なのは技術プラス様式プラスアルファなのだろうけれど, プラスアルファの部分についてはまた後で考えることにして, いちばん最初にすべきことは,「見る目を養うこと」なのかも.

昼食は,松茸ご飯,うおぜの塩焼き,絹厚揚げとなすの甘辛煮,ミニトマト, すだちのグラニテ.残りものが多いけれど,メニューとしてのまとまりがよかった.


■2001/ 9/26(水)

来週の初め,3泊4日で東京に行くのだけれど,JR の乗車券は京都市内←→東京都区内の往復きっぷを買ってあって, 行きは新横浜までの新幹線,帰りは東京からの新幹線の特急券を買ってある. 新横浜で列車から降りた後,横浜で途中下車して,その後また JR を利用し,東京あたりまで行くことになったのだけれど, これってどうなるんだろう,と思って調べてみた. なぜか約款(「旅客営業規則」という名前がついている)はウェブ上では発見できなかったのだけれど, 約款の条項を検討してみると,新横浜・横浜間の乗車券を別途購入すればよいようだ. もちろん東京都区内各駅での下車は前途無効になる.

マイラインの無料登録期間があと1か月ほどで終了.それで,某マイナー通信会社から「お客様ご紹介キャンペーン」についてのダイレクトメールが届いた. 例によって,「紹介した知人・友人が加入するとプレゼント」という仕組み. この会社は全国に支店網を張りめぐらせているわけでもなければ, 出資企業の営業ネットワークを活用できるわけでもない反面, 提供している商品の顧客満足度には自信があるのだろう, 顧客を代理店代わりに使おうというものだ. でも私の「お客様コード」は7000番台.利用者数は伸び悩んでいるのかも.

研究室の人が修了・引越しにともない電子レンジを手放したいとのことで, 私がその引き取り手の募集を引き受けたので, もし欲しいという方がいたら連絡ください.

旅行記をひさびさに追加アップロード.


■2001/ 9/25(火)

1週間前にいただいたすだちをグラニテ(きめの粗いシャーベット)にしてみた. さわやかさが身上で,とてもおいしい.

研究室の Y 先生に頼まれて,先生が講師を務めるネットワーク管理者養成連続講座のアシスタントを今日だけ引き受けることに. 滋賀県の外郭団体の主催する講座. 会場は草津駅からタクシーで15分ぐらいの場所に忽然と現れる真新しいビルディング. なんか建物や組織は税金の無駄使い的な面がありそうな気がしたけれど, 講座そのものについていえばカリキュラムはしっかりしているし, 県内ではなかなか貴重な機会なのかも.ちなみに今日のお題は「CGI のための Perl 入門」.Perl はいろいろ奥深く薄暗い言語仕様などもあるけれど, 今日はわずか6時間なのでひたすら表通りを歩くという感じの講習内容. その受講者の質問に答えたり手助けをしたりするというのが私の仕事. 受講者のみなさんは今後,中小企業のシステム管理者として活躍が期待されるわけだけれど, セキュリティにだけはぜひ気をつけてほしいと願いつつ,会場を後にした.

ちなみに教材に使った「とほほの WWW 入門」の Perl 編・CGI 編は用語がやや不正確でところどころ誤りもあり,あまりよろしくない.


■2001/ 9/24(月)

家のデスクトップ PC がブートしなくなった件の復旧に取りかかった. もとよりハードウェア的なトラブルではないし,調べたところ / パーティションだけが破壊されていたので,fsck -y をかけて,restore で復旧(ちょうど dump したところだった!).いちばん大事な /usr は無事だった.そのままでは立ち上がらないので,disklabel -B でブートローダを書き込んで,無事復旧した. ちなみにパーティション分けはここ5年半ほどずっと

% df
Filesystem  1K-blocks     Used    Avail Capacity  Mounted on
/dev/da0s2a     31743    29373     -169   101%    /
/dev/da0s2e     39950        8    36746     0%    /tmp
/dev/da0s2g   1262390  1101442    59958    95%    /usr
/dev/da0s2f    403134   295338    75546    80%    /var
procfs              4        4        0   100%    /proc
って感じ.

今回の事件はもともと,

  1. 2年半ほど前に OS のバージョンを上げた(FreeBSD 3.1-RELEASE……).
  2. 通常の手順で dump しようとした.
  3. うち1枚のメディアが読み書きできなくなった.ハード的な原因っぽい.
  4. 新しいメディアをドライブに入れてフォーマットしようとしたところ,OS のバージョンが変わっていたためうまくいかなかった. いろいろ試しているうちに間違ってハードディスクをフォーマットしてしまった.
というものだった.で,その辺を改定した新しい手順を作ってみた.
# disklabel -w -r da1 mo230
# newfs -m 4 -i 65536 da1a
# dump 0ufs /od/usr.dump.lev0 13200 /usr
# dump 0ufs /od/root.dump.lev0 13200 /
あるいは
# dump 2ufs /od/usr.dump.lev2 13200 /usr
などとする.da1 とあるのを da0 と間違えて打ち込んでしまうと破滅的な結果をもたらしてしまうのが怖い.

解説を加えると,要するに 230 MB の MO にファイルシステムを構築して,その中のファイルに dump イメージを書き込んでいる,というもの. いったんファイルシステムを作っておくことにより, 1枚のメディアに他のバックアップファイルも同居させられるなどのメリットがある.

夕食は松茸ご飯.松茸はコストパフォーマンスが悪いと思う(高い値段を正当化するほどおいしくないと思う……要するに私は普通の日本人に比べて松茸を珍重しない)のだけれど, 今回はその点がカバーできたので作ってみたもの.

ハードディスクの中に22日のひとことの原稿が入っていたので, 22日分の欄をもう一度更新.


■2001/ 9/23(日)

滋賀県は比良山系の武奈ヶ岳へ.私はいつも山にばかり行っているので海より山のほうが好きなのかと思われがちだけれど, 実は湖や海も好き.京都から電車で2つトンネルを抜けると,そこはもう滋賀県. いつも山に囲まれて生活しているだけに,視界がぱっと開けるこの瞬間がとても好きだ.

登りはリフト,下りはロープウェイとリフトを利用. 登りに乗り物を使うのはあまり正統的な登山とはいえないけれど, 標高差が稼げるのはおいしい.釈迦岳,カラ岳,比良ロッジ, 八雲ヶ原(尾瀬か深泥池みたいな場所),比良山スキー場,武奈ヶ岳,と, いろいろ回ることができて,満足.

昼食のお弁当の中身は,高野豆腐としめじの卵とじと, 鶏つくね・なす・ピーマンのスープ仕立て.それに白いご飯. ずいぶん斬新なメニューに見えるかもしれないけれど, ちょっと今日は油ものとかあまり食べたくない感じだったので,こんなふうになった.

デジカメを買ってから初の山行.さっそくいろいろ撮ってみたのだけれど, やっぱり難しい.風景写真では湖と空の微妙な色調がうまく表現できなかったし, 鉄道写真の方でもシャッタースピード方面の事情で思うように撮れなかった. 列車というものは動いているので,光量が足りないとカメラの手ぶれがなくても像がぼやけてしまう. 絞りを開くか受像素子の感度を上げるかということなのだろうけれど, どちらもいま使っているデジカメでは無理な相談だ.

ディスクが飛んでしまったので,メールのお返事は明日以降になります.

日記へのリンクを1件追加,1件削除.


■2001/ 9/22(土)

一日中,空を見つめていた.

チェーンメールの話題の続き.昨晩にはさらに第3のチェーンメールが古い知人(「古い」というところがポイント)から届いた. 「生命のために団結−非暴力的制裁にYES!」 "UNITED FOR LIFE - YES TO NON-VIOLENT SANCTIONS !" という署名運動.署名集めの方法はこうだ.

東京から始まって大阪,京都,東京,福岡と回って私に来たというわけ. 署名欄には京都的有名人の名前も見え,すでに17人目まで欄が埋まっている. すごいすごい.

夜は,バックアップ.バックアップの途中,メディアのうち1枚が読み書き不能に. それに対応すべく操作を行っているうち,誤ってハードディスクに書き込みをしてしまい, ブートできなくなった.

被害はどのくらいの規模なのか不明.以前のバックアップは残っているのだけれど, OS の現バージョンのブートフロッピーなどをまだ作成していなかったのと, あまりディスク方面のことは詳しくないのでこれからいろいろ調べなければいけないのとで, 当分は復旧できそうにない.おそらくバックアップから復旧できないものは, 数か月分の非公開日記と,旅行記のまだアップロードしていない部分, 住所録の一部ぐらいだろう.数か月分の過去メールも失われたのだろうけれど, これは研究室にあるのを取ってくればよさそうだし, 仕事や研究関連で大事なものはネットワーク的に離れた場所にバックアップが取ってあるので大丈夫だ.

ディスクがクラッシュしたりデータを大規模に消去してしまったときの対処というのは, 経験が必要なことなのかも.初めてそういうことを経験したのはもう10年近く前. そのときは頭の中が真っ白になったものだ.でも,今回はもう慌てることはなく, 自分でも不思議なくらい動揺せずに淡々と処理に取りかかることができた.

後は,root になっているときはもっと慎重になろう,というぐらいかな.


■2001/ 9/21(金)

ルネで歴史の書棚をのぞく.何年も通っていながら, 日本史事典などのページをめくるのは今回が初めてだ. この分野もいろいろ細かいことが多くておもしろい.

韓国の国史教科書は,この前ソウルに行ったとき見せてもらったのだけれど, 日本語訳をルネで発見.立ち読みした.李承晩政権を学生・市民が打倒した事件は韓国では「4・19義挙」と呼ぶものと思っていたのだけれど, 「4・19革命」になっていた.すごいすごい.また伊藤博文暗殺事件は「射殺」表記が「処断」に格上げ. 「処断」とはいうけれど,テロであることに変わりはない.

『JR 時刻表』を久しぶりに買い求める. これまで大判の時刻表ではなく中型の『コンパス時刻表』(発行はともに弘済出版社)を買うことが多かったのだけれど,

という欠点を感じていたので,今回のダイヤ改正を機に『JR 時刻表』を買っておくことにしたもの.久しぶりに買ってみたら,税別 1,000 円とけっこう高くなっていた.でもエンターテイメントとしては安い方だと思う.

大判の時刻表といえば,子どものころは薄緑色の「新幹線のりつぎ」ページが嫌いだった(だって本文を見ればわかるじゃない, と思っていたのだ……この理由で『コンパス』にはこのページは存在しない)けれど, ここ数年はこのページもけっこう楽しんでいる.このページを客観的なデータを提示するものとして読むのではなく, 「編集者からのおすすめの乗り継ぎ方」として読むことにしたからだ. このページにざっと目を通してから本文に目を移せば, 本文だけを読むときより視野が広がる気がする.

しかし,10月のダイヤ改正で〔のぞみ〕が増えて,その分〔ひかり〕が減ったのは, 微妙な気分になる.

某メーリングリストで「国連難民高等弁務官カンダハール事務所の職員で今回の件でパキスタンに出国した千田悦子さんがアフガンニスタン脱出の途中で書いた手記」なるものが回ってきた. アフガニスタンの人々に心を寄せる立場からの手記. タイトルは「報道機関の煽る危機感」で,13日付け. チェーンメール化しているらしい.

加藤尚武さんの「連続テロに対する報復戦争の国際法的な正当性は成り立たない」も回ってきた. こちらもチェーンメール化しているらしい.


■2001/ 9/20(木)

朝食に作った豆腐とわかめのみそ汁.昨日のすだちの皮を刻んで吸い口にして, すがすがしさを感じてみた.

郵便局に行って,クレジットカードを受領.利用限度額がアップしたほか, 最初の申込み時は有効期限が2年だったけれど, 今回は4年間有効になっている. これがクレジットヒストリーというものの効果なのだろうか. とはいっても関東に引っ越したらさくっと解約するつもりなのだけれど.

その他,カード裏面署名欄に16桁のカード番号プラス, 3桁の数字が印字されているのだけれど,この3桁の数字だけが変更されていた. セキュリティ上,変更するにこしたことはないということなのだろう.

用事で午前は家にいて,昼食後,学校へ.

研究室内の3台の PC に W32.Nimda.A@mm の感染が疑われる事件が発生.主にこの件を担当すべき人が不在だったため, 私が関連資料をプリントアウトするなど,事件への対策の援助をした. ファイル共有を通じて感染することもあるというので, ひょっとして私のマシンも?と思って Norton AntiVirus を遅ればせながらインストール.幸いにして感染は発見されなかったし,他の PC も実は感染していなかったということが判明したのだけれど.

昨日書いた内容に質問が来たので補足. ウィルス対策ソフトをインストールしてウィルス定義ファイルを随時最新のものに更新するというのは当然やっておく必要があること.その他に Outlook Express については添付ファイルを触らないこと,IE 5 にはサービスパック2をインストールすること,JavaScript 等が自動で実行されないようにツール→インターネットオプション→セキュリティの設定を「高」にしておくことが対策としてあげられると思う. でも私もちゃんと調べてない(というか,IE も OE も使っていないので,「これをやると危なさそう」と察知する勘が働かない)ので, もっとほかに対策手段として必要なことがあるのかも.

昨日もアイスランドから内容不明の Word・PowerPoint ファイルが来たのだけれど,「外部から来たこの種のファイルは開かないことにしている」と速攻でリプライしておいた. このぐらい防衛的な方がいいと思うけれど,ただ広報対応とかの仕事の場合は現実にはそこまで厳格なポリシーはとれないのだと思うので, その場合はもう少し別の方法を考える必要がある.

みうぞうさんのところが閉鎖に.さびしくなります.秋は別れの季節なのですね.


■2001/ 9/19(水)

エス研の後輩2人を連れて,他大学遠征ビラ貼り. 市バスの一日乗車券が500円と安めなのがうれしい. 同志社大今出川キャンパス・立命館大衣笠キャンパス・京都外大を回る. まだ夏休みっぽかったけれど,各大学でそれぞれ建物の雰囲気が違う点に趣を感じる. 立命の以学館とか美しく手入れがなされている庭園に感動. 昼ごはんは立命の近くの「ビストロ ポンパドゥール」というお店でシーフードグラタンとかぼちゃのスープを食べて, 戻ってルネパフェ.

夕方研究室に戻ると,研究室の中と外との間のリンクが頻繁につながらない状態になっていて, メール以外はとうてい使えない.報告書を1通書いて早々と帰ることに.

Nimda とか readme.exe とかいう名前のワームがはやっていて, こちらもなかなか困りもの.感染力が強いのが困ったものだ. やはりちゃんとわかってて,セキュリティ情報をきちんと追っかけてる人以外が Outlook Express や Internet Explorer を使うのは危ないようだ.

帰宅すると,郵便物がどっさり.就職内定先からは前回の行事のときの旅費支給通知書と, 次回の行事で提出する書類(こちらは速達で届いた……もったいない). 利用しているクレジットカードの有効期限が今月末で, 新しいカードが配達記録で配達されたようで「郵便物保管のお知らせ」が入っていた.

就職内定先に提出する書類の多くは悩むこともなく, 書き間違えないよう慎重に欄を埋めていけばよいのだけれど, 社員証関連だけはしばらく悩んだ.希望によりグループ会社の提供するクレジットカード機能を付帯させることができるらしいからだ. クレジットカード機能を申し込んだ方がいいのか,申し込まない方がいいのか. どちらでもそう変わらないのだとは思うけれど,自分にとって少しでもより好ましい結果を得るのはどちらの選択肢なのか, その差異が微妙なだけに,一生懸命考えてみた.

いろいろな角度から検討した結果,「将来の私はクレジットカードの枚数が必要以上に増えることを好まないのではないか」という点などを重く見て, クレジットカード機能は申し込まないことにした.

昨日,すだち(柑橘類の一種)をいただいていて,夕食は,すだちざんまい.

天然はまちのお造り,ささげの落花生あえ,冷や奴.すだちティーはすだちの香り高さが楽しめたし, はまちもすだちの風味が加わってさわやかになった.冷や奴にもけっこう相性がよかった.

レモンライクな日本の柑橘類といえば,すだち,ゆず,かぼす,だいだい, 青いみかん.私はゆず以外はほとんど経験がないのだけれど, すだちはゆずと微妙に風味が違うのがいい.ゆずは好きだけれど, すだちも好きになった. もし世の中にこのどちらか片方だけしか存在しなかったとしたら, あるいはどちらか片方だけしか手に入れられないとしたら,それは不幸だと思う.


■2001/ 9/18(火)

NHK テレビ語学講座の最近の変貌ぶりが, ついに日経新聞に載るまでになった.

記事は昨日の夕刊に「NHK 教育の語学講座 “学ぶバラエティー”に変身」というタイトルで掲載された. 記事は「まじめでお堅いはずのこの番組が最近, 大胆な変身を遂げている」としている.96年のイタリア語講座を皮切りに, 出演者に人気のタレントを起用し, バラエティー番組としても楽しめるような構成にしたとのことで, テキストの売り上げ部数も全般に伸びているということ.

この点については法律家ゴマさん,えふさんのページなどですでに取り上げられていたもの. ぜひ実物の番組を見てみたいのはやまやまなのだけれど…….

今日は STL をさらに探求.アルゴリズム,関数オブジェクト,アダプタ, バインダ,…….本当に複雑だ.C の qsort() 関数は「関数へのポインタ」を引数にとるので, きちんと使いこなそうとするとカッコがたくさん出てきたりしてちょっと頭の体操になってしまうのだけれど, C++ の STL のソート関数あたりはもっと奥が深い. なんだかとるに足らないことをするのに大がかりすぎる構文や道具立てを使っているような気がしてならない.

C++ は型チェックが厳しいという長所もあるのだけれど, メモリ管理の方はすっかり放任主義で,とてもめんどう.いっそ Perl か Ruby で書けばよかった,などと思うときもある.


■2001/ 9/17(月)

ある友人は「夢はいつかきっとかなう」というけれど, 実際にはそれを追い求めるのに疲れ果ててしまってもなおかなわない夢もある.

私は合理主義者なのだろうか,「それぞれの夢 R につき,条件の集合 C(R) ⊂ U (ただし U はすべての命題の集合)が存在して,その条件がすべて満たされた場合, またその場合に限り夢はかなう」のではないか,という考えが頭の中にあるようだ.

そこで,関数 C の形が問題になるのだけれど,これがなかなかわからないので困る.


■2001/ 9/16(日)

先の同時多発テロ事件に関連して原よう子衆院議員(社民党)の 「ざまーみろっ」発言が一部で問題に.

「『ざまーみろっ』って思っている国だってきっとある、と思いませんか? それってとっても悲しいことだと原は思います」という発言なのだけれど, 自らの発言の他者への影響をきっちり計算するというのは政治家には不可欠な作業のはず. 私ならこういうことは絶対言わないのだけれど.

旅行記を追加アップロード.まだ地図は仕上がっていないけれど.


■2001/ 9/14(金)

今日のお題は,ユースホステル.

私はだいたい毎年1回ほどユースホステルを利用するので, 日本ユースホステル協会の会員になっている.それで, 毎月「ユースホステルしんぶん」が郵送で届けられる. 折り込みの「ユース・ホステルしんぶん近畿版」は,とても読みごたえがある. 生協とかに置いてあるパンフレットに書かれているようなお仕着せの産業的な旅ではなく, もっと濃い旅の魅力について詳しく,旅を愛する人たちが毎月つづっているらしいからだ. 今月号でおもしろかったのは,安曇野パストラルユースホステルの紹介.ユースホステルなのに,バーがある. ベルギー産のビールが飲める.建物,食事にも自信があるらしく, 機会があればぶらりと旅してみたいところだ.

自炊の手間をいとわないのであれば, そしてある程度の食材を持ち込めるのであれば,八ヶ岳エスペラント館の方がいくらか安上がりだし,それに自由が効きそうだ, などと思ってしまうのだけれど,考えてみたら八ヶ岳エスペラント館にはあまり若者が来そうにないので, 一人で行くならやっぱりユースか.


■2001/ 9/13(木)

C++Builder 話(しーぷらぷらびるだーばなし,とよんでね)の続き.

STL のコンテナの一つ,deque には,list と比較すると,中間要素の挿入・削除で反復子と参照が無効になるなどの短所がある代わり, ランダムアクセス反復子が使え,operator [] も定義されているという長所がある.さて,deque には

iterator erase (iterator i);
なるメンバ関数が存在する.ものの本によれば,「i が指す要素を削除し,削除された要素の次の要素を指す反復子を返す」のだそうだ. そこで,
class TDropWork {
    ...
};
deque<TDropWork> DropList;

for (deque<TDropWork>::iterator p = DropList.begin();
     p != DropList.end(); )
    if ( deque の先頭付近でのみ成り立つ条件 )
        p = DropList.erase(p);
    else
        p++;
なんてことを書いてみたところ,ときどきメモリの読み込み違反が起きるようになってしまった.

調べてみると,erase() の結果,deque にまだ要素が残っているときはうまく動くのだけれど,deque の最後の要素を削除すると,end() は NULL に性質の似た特殊な反復子を返す半面,erase() はそのままあらぬ方向のメモリを指す反復子,つまり「もし *p の次に要素があったとしたらその要素を指すであろう反復子」を返してしまうということがわかった.

if 文を

    if ( deque の先頭付近でのみ成り立つ条件 )
        if (p + 1 == DropList.end()) {
            DropList.erase(p);
            p = DropList.end();
        } else {
            p = DropList.erase();
        }
    else
        p++;

と書き換えて解決はしたのだけれど,ずいぶんとわかりにくい書き方だ. 反復子と名前が変わったところで実体はポインタ.扱いには気をつけなければ.


■2001/ 9/12(水)

米国で同時多発テロ事件. ハイジャックされた旅客機がニューヨークの世界貿易センタービル・国防総省に激突. その他,ハイジャックされた旅客機が撃墜されたのではないかという情報もある. 遅く起きてメールを読んで, メールマガジン「ライティングスペース」でこのニュースを知った.

血塗られた建国・開拓の歴史からたかだか数百年の米国は常に暴力とともに歩んできたが, 今日においても数々のえん罪死刑事件,正当化され得ない武力行使, 野放しの銃器など,暴力と切り離しては語れない国だ. それだけにその対外政策も「敵を作って,制圧する」という挑戦的な色が濃い. 先進諸国には米国に引き回されない冷静な対応が必要になりそう. 「報復」は平和を育てない.

と,新聞の社説みたいなことを書いてみるのは, この日記ではなかなかレアなことにちがいない.

そういえば,国際法上,テロってどういう位置づけなんでしたっけ.

この事件に隠れて注目されなくなってしまいそうだが実は重要な国内ニュース: 改革工程表.「狂牛病にかかったとみられる牛を国内で初めて発見」の続報.

テロ事件は痛ましいけれど,旅行記は追加アップロード.


■2001/ 9/11(火)

C++ は,わかる.STL も,まあわかる.でも,Borland C++Builder でのプログラミングは,わからない.OCX とか ActiveX とかは,さっぱりわからない.

という感じで,昼間は資料を読んだりコーディングしたり,MX が誤って設定されている某サイトを調べたり.

夜は,自作の Perl スクリプトが無限ループに陥ってしまっているとの連絡で, 原因究明.ktrace とか fstat とかを使って気分よく調査を続け,2時間ほどで原因はだいたいわかったのだけれど, 要するに3年ほど前に若気の至りで書いたコードに1行余計なことが書いてあったというもの. それにしてもいままで気づかなかったとは…….

寝るのが遅くなってしまった.


■2001/ 9/10(月)

全学的夏休み明け.学部によって試験が始まったり,授業が始まったり. 私はそのどちらでもなく,人員配置が変わったためやや閑散とした研究室で, 旅行帰りの人たちの買ってきたみやげものを賞味しつつ,作業を続ける.

旅行記を追加アップロード.


■2001/ 9/ 9(日)

午前は植物園に行って,帰りがけに Grandir でクロワッサンなどを購入.

昼食は,さんまに薄く塩をして日本酒入りのお湯でゆでて冷蔵庫で冷やしたもの. 素材の味を楽しもうという趣向.

午後はユニクロで衣類を購入.学校に向かう途中,「総合文化サークル  ○○山岳会」なる団体がビラを配っていた. いつもはどのような団体のビラも受け取らないことにしているのだけれど, ちょっとこのビラはおもしろかったので受け取ってみた. 「9/16(日)アルペンムード満喫! “湖南アルプス”で遊ぼう!!」というタイトルで B5 白黒両面刷り.裏面には「若い人,働く人中心の元気いっぱいのサークルです!!」とあって, その言葉づかいに微妙な何かをかぎ取ってしまった.その他文章をよくよく読むと, どうも「山」で人集めをするとともに政治的なこともしようという団体のようだ(が, 直接はそう書いてない). 近ごろはそういうのはすたれたのかと思っていたのだが.


■2001/ 9/ 8(土)

家に帰ると,手紙が2通届いていた.1通目は予想がついていたのだけれど, 某エスペランティストから届いたもう1通(封書だった)は内容の見当がつかなかった. 何なのだろう.今年私が編集をしている某 La Junuloj 誌次号の原稿にしては早すぎる.怪文書? 何かの宣伝? それとも?

いくばくかの不安を抱きつつ封を切り,A5 サイズの便箋を開いて目を通すと,…….

何のことはない.「La Junuloj 届いてへんはよ送れ」という内容のものだった.ほっと胸をなでおろす.

幸いなことに La Junuloj の今号は手元に余りがあるので(しかも封筒つき), さっそく宛名を書いて,100円切手と41円切手(9年前に年賀はがきのお年玉で手に入れたもの)を貼って, 住所印を押して(私は転居するたびに住所印を作る趣味があるのです), 「申しわけございません」と一筆したためて封をしてポストに投函. 「次号に記事を書きませんか?」と書き足すのも忘れない.

なぜか私は一筆箋というものを持っていないので, 便箋を横長に切って使ったりしている.これは,ちょっといただけないかもしれない. きちんと一筆箋を買って使うようにした方がいいのかもしれない. 一筆箋というのはしかし,選ぶのが難しいものだし.

夕食は,新さんま.上品とはいえないが力のある味.2尾買って,1尾は焼いて食べ, もう1尾はゆでておき明日たべることにした.

旅行記を追加アップロード・小幅修正.


■2001/ 9/ 7(金)

今日は割と強い雨.バスで学校に来たので,学内は歩きということになる. 問題は,いちばん近い銭湯が金曜定休("Friday is closed." という張り紙がある……)ということ.その次に近い銭湯に行ったのだけれど, 歩いて10分ほどと,ちょっと遠い.

ソウルから帰ってから髪を短くしたのだけれど,最近その髪型の評判がいい. 2か月ほど前に会って以来の人にも「イメージ変えようと思った?」などと聞かれたりする. ことにお風呂帰りで心もち濡れていてふわっとしている感じがよいらしい. 今後はいつもこのぐらいの長さに保つのがよさそう.あと, 眼鏡をやめてコンタクトにしてはどうか,などというアドバイスもあるのだけれど, それは今後の課題ということで.

昨日トップページのカウンタが 18,000 を回った.


■2001/ 9/ 6(木)

La Revuo Orienta(日本エスペラント学会の機関誌)9月号が届いた. 特集は「私が勧める学習法」.京エス会相川さんのおすすめは「ひたすらよむこと」だそうだ. そういえば最近全然文章を読んでいない.読む分量より書く分量の方が多いくらいというのは, やはり無理がありそうだ.後期は新入部員(ぼちぼち「もと」新入部員だろうか)といっしょにやさしい本を読むことにしているので, それで力をつけようか.

この特集にならっていえば,私が勧める学習法は, 「エスペラント以外のヨーロッパの言語を複数よく勉強しておき, それらとの比較で学ぶこと」だろうか.ずいぶん遠回りな方法だけれど, 複数の民族語が上手になるというメリットがついてくるので, けっこう得かもしれない.


■2001/ 9/ 5(水)

只管コーディング.

旅行記の最初の部分をアップロード.


■2001/ 9/ 4(火)

今年も Internet Week 2001 の季節がもうすぐだ.パシフィコ横浜での3回目の開催になる. でも,12月は修論へ向けての追い込みなのかもしれない. 行けるといいのだけれど.

夏場の研究室では喉をうるおすものが欲しくなる. クーラーのせいで喉が渇いているのかもしれないし, あるいは暖かい日差しを楽しむことができないことで心が渇いてしまっているのかも. 講師の先生がミネラルウォーターを買い出しにいってくださるので, ありがたくそれを飲んでいる.

いま飲んでいるのは,某酒造会社が売っている水で, 江戸時代からお酒を造るのに使っている水なのだという.世の中の人々はお酒を賞味するけれど, ほんとのこというと,お酒よりも水の方がずっとおいしいよね,などと, 人々を怒らせそうなことを思ってしまった.


■2001/ 9/ 3(月)

充実した一日.

旅行記にはいままで使っていた Perl スクリプトをちょっと手直しして使うことにした.画像が多すぎて, 画像の回り込みがあまりうまくいかないので,表組を使うことに.HTML のタグをそのまま埋め込むと美しくないので, 旅行記ソースファイルの構文を適当に拡張して,入れ子構造ができるので, スタックを使って構文解析.Perl は文字列処理とリスト処理が得意なのでこういうことには向いていて, 鼻歌まじりでコーディング,という感じ.もちろん C++ でも同じことはできるけれど,C++ だと雑事に惑わされなければいけないのが難点だ.


■2001/ 9/ 2(日)

午前はメールと手紙を書くのでつぶれてしまった. アイスランドに手紙を出してみた.無事届くだろうか.わくわく.なお, 郵便局に寄ったついでに航空票符を手に入れてみた.航空票符というのは, 「航空」と(各国語で)書かれた青いシールのことで, 郵便局で「ください」というともらえるらしい. やはり封筒の左上に青いシールを貼った方が「航空便」という感じがするので, とても気に入った.実のところ青というよりは水色に近かったのだけれど.

午後は研究室.

旅行記を着々と作成.


■2001/ 9/ 1(土)

フィールド(?)で実験.ちなみに私の研究テーマとは無関係.

深泥池で昼ごはん.近くに「酒飲みの子熊」こと L'ourson qui boit という名前のレストランがあるのは知っているけれど,前を通りすぎたのみだった. 昼すぎは裏山へ.ここも「小ぎれいな公園」に開発されてしまうのだろうかと思うと, 残念でならない.北山通りの洋菓子店,clientele へ.ここは毎日休まず9時半から22時(カフェはラストオーダー21時)までと, 長い時間営業しているお店らしい.知らなかった. 焼き菓子もおいしいので最近の私の定番になりつつある.

御池間之町の山用品店,ロッジへ.コッヘルを購入. 山用品にはあまり知識がないので,いつも何を買ったらいいのか迷ってしまう.

さて,ついたちなので,ひとつ景気づけでも. 「らいふすてーじ」のコレクションをお譲りいたします.
コレクション内訳

この欄を書くに当たってさくっと目を通してみたのだけれど,88年のらいふは, ひときわ異色で,とりわけ楽しめた. 判型・ページ数は現在とだいたい同じなのだけれど, カラーが違うのですね.らいふすてーじといえば,「視覚的な文体」「足で稼ぐ」という特徴が数年の間継承されていたように思う(たとえば

かつて,京と大阪を往来する旅人で賑わった寺田屋の門前も, 今となってはその賑わいがゆめであったかのように静けさを漂わせている. 時代は移り行く.だが,竜馬の足跡は,時代に流されぬまま残っている.
U-dai,京都うろつきまわりんぐ その53 寺田屋,99年5月号8ページ
のように).それと,本などを調べて書いたと思われる記事も多く, その場合も受け売り口調を排して「自分が初めから全部知っていたかのように書く」という特徴があったと思う. 88年時点にはこういう特徴はなかったようだ.用字が古くて, 昔の月刊アスキーを読んでいるような気分になってしまう.

ちなみに88年4月号の記事内容そのものは,微妙.全体としてどう評していいのかわからないのだけれど,「編集委員・E」氏の「入門講座 社会派人間のススメ」という記事は非常に楽しめる.社会のことにもっと関心を持ってもらいたい, 世の中に満ち満ちている不幸を背負っている人々とともに歩んでほしい, 「現在の社会状況に対する客観的・総合的な認識」ができるようになってほしい, という趣旨の記事なのだけれど,「大学生には……という理由で社会に関心を持っていない人が多い」ということをいくぶん稚拙な文体で分析するのみで, それ以上具体的なことは一切書かれていないのだ.さらにさらに. それを埋め合わせるかのように「文学部一卒業生が独断と偏見で選んだ社会派人間に贈る本」というコラムがあるのだけれど, いちばん最初に紹介されているのが鎌田慧『自動車絶望工場』だし, 高野悦子『二十歳の原点』なども紹介されている. あまりにも具体的な生々しいことが書かれている本ばかり紹介しているのは,読者よ, 目をさましてほしい,というメッセージなのだろうか. それはしかしあまりにも一面的で,ともすれば独善的な「社会派人間」をつくってしまいかねないように思われる.


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