2000/ 7/ 7(金)

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★ICMAS 2000 私的レポート - 目次   ◎ほーむ


曇り.7時ごろに起床してチェックアウト,朝食. どうもこのホテルはフロントやレストランの係の人のふるまいがホテルっぽくなくて, むしろ旅館の人に似ている気がした.

山手線とバスを乗り継いで早稲田大学まで.バスの車内でふと隣を見ると, 中国語の勉強をしていたのだけれど,手書きのあんちょこに「名字 min2 zi」と書いてあったので,しょうがないなと思った. 「名」という字は日本語の音読みが「ん」で終わらないのだから,n になるはずはなくて,ming2 zi がもちろん正しい.

人工知能学会全国大会で発表.最初の発表で,つつがなくすんだ. だれもいないかと思っていたが,幸いにして会場は30数人とけっこうな人出.

3件ほど発表を聴いて東京へ.東京駅は高度に複雑で,全体はとても把握していないが, 案内標示のおかげで地下深くのホームに無事たどり着けた.考えてみると, 駅全体の必要な場所に必要な内容の案内標示をもれなく配置するというタスクは, 非常に複雑.きっとこの問題を解くのにはすごく頭を使うのだと思う.

30分ほど待って特急〔成田エクスプレス〕(12:03 東京発)で空港へ.〔成田エクスプレス〕は〔はるか〕と違ってボックス席固定になっている. つまり進行方向向きと逆向きの座席が交互に並んでいる. ボックスの間はちょっと広くて,荷物が置ける. 新宿方面から乗ってきた客も合わせほぼ満席.

同じボックスに乗り合わせた他の3人はべらんめえ口調でしゃべる中年男性で, 東京都の区に勤めているらしい.給与計算系のシステムを更新したら, 四捨五入の関係でいつも合計金額が1円違ってしまって困っているという. ちゃんとやれば正しく計算できるのだけれど. 私も合計金額が1円足りなくなるシステムを作ってしまったことがあるだけに, 耳の痛い話である.

地上ではすでに小雨が降っている中,成田空港15時10分発, ノースウェスト航空でミネアポリスへ.この飛行機,最初は15時40分発だったのだが, 2回ほど変更されてこのスケジュールになった.こういうことってよくあるのだろうか.

17時ごろ機内食の夕食.パーサーが「ビーファーチキン?」と聞いて回る. これを3語に分解するのは難しい向きもあるようだ.私はチキンにしたのだけれど. チキンはけっこうおいしかったと評価してよいと思う.うどんもおいしかった. フルーツコンポートは水分にコーンスターチか何かでとろみがつけてあった. こぼれないようにということだと思うが, そのほうがフルーツにからまっておいしいという発見があった.

20時すぎ,ふと窓の外を見ると, 一直線に続く水平線の上の空がオレンジ色に染まっていて, 上に向けてだんだん濃い水色に移り変わっていて,息をのむほどの美しさ. 空にはところどころに巻雲があるくらいでもちろん晴れている.朝焼けなのだろう. 私は太陽を残して東に飛び,もう一度今日という日に出会うことになったのである.

日本時間翌日1時ごろ朝食.オレンジジュースにはいい思い出がないので, グレープフルーツジュースにしてもらった. なぜかオレンジジュースを飲むと数時間後まで吐き気がしてしまうので. フォーク・ナイフと一緒に入っている塩こしょうの塩のほうに,0.01% のヨウ化カリウムが添加されているという表示があった.そうか, 海藻を食べないお国柄なのか.

ミネアポリスは米国中部夏時間 (CDT) なので,日本マイナス14時間. ミネアポリス12時23分(日本時間翌日2時23分)着陸. 入国審査はみんないろいろ聞かれて時間がかかるようで,40分待ち. 「ボストンでは何をするのか」「学会に」「何の学会?」「コンピュータサイエンスの学会」 などといったやり取りをして通過.反面,税関はスムーズで, 「税関のサービスを向上させるために」と,ひとことカードまで置いてあった.

便名は変わらないが機体が B747 から B757 に替わって,ボストンへ. 一人多く乗せてしまったとかで出発が35分遅れたのにはあきれた.

途中,軽食が提供された.飲み物に水を頼んだら,Crystal Geyser の 240ml (= 8 fl. oz.) のペットボトル入りの水が渡された.こんな小さなペットボトルがあるんだ, と驚いた.缶でいいのに,と思った.

ボストンは米国東部夏時間 (EDT) なので,ミネアポリスプラス1時間. 見かけ上4時間(正味3時間)後の19時に到着. ちょっと交通機関を探すのに手間取ってしまったが, 結局,乗合タクシーみたいのに乗ってホテル (Boston Park Plaza Hotel) に到着.10ドル.小雨が途中からかなりの豪雨になった.20時ごろホテルに到着. 東洋人のフロントの人に「予約しているのですが」と話しかけると, 日本語で応対してくれた.カードキーをもらって部屋へ.

ツインの部屋は10畳をはるかに超える,すごく広い部屋.ボストンに先に来ている Y 先生と同室.Y 先生は出かけているようだった.冷蔵庫はない. ゆかたはともかくスリッパがないのにはちょっと困った. バスルームにはやたらとたくさんのタオルが備えてあった. 内装を京都ロイヤルホテルと比較すると, 寝室は同じようなものだけれど,バスルームの仕上げにはやや難があった.それから, エレベーターは速くて大きいのはいいけれど,すっと止まらずがたっと止まる, 古そうなエレベーター.

ホテル mezzanine level(中2階)の Stambro Room という,TAC の行われる部屋に行った.Daniel Reeves, Michael Wellman と会った. マシンをネットワークに接続して試そうと思ったが, 会場の都合でそのひまはなかった.

日本時間ではもう朝.夕食を食べたい気もするが,高そうなので,というのと, 眠いのが勝って,やめて,寝ることにした.しばらくして Y 先生が帰ってきた.


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