私家版食材事典(か〜こ)

★食材事典目次 ◎ほーむ

かますご

魚の一種.いかなごの成長したものらしい.かますという魚もあるけれど,これとは何の関係もない.

春先が旬.割と買い求めやすい値段なので,この季節はしばしば食卓に上る.身は細くて柔らかく,黄色っぽく脂がのっていて,やや骨っぽい.さっとあぶって酢じょうゆにつけて食べるのが一般的な食べ方のようだ.うちでは,小松菜といっしょに薄味で煮ることが多い.こうすると独特の風味を味わうことができるけれど,それだけに好みは分かれる食べ方かもしれない.トマト系のソースとも合いそうな気がする.やってみたことはないけれど.

なお,いかなごは主に「くぎ煮」といって,つくだ煮にしたものが売られている.

(2001/02/13)

からすかれい

アラスカとかアイスランドでとれる白身魚.塩味をつけて冷凍されていて,それを解凍して皮を取っておろしたものがとろかれいという名前で売られている.身の崩れやすさはにぎすを上回るほどなので,調理には気を使う.蒸したりホイル焼きにしたりするとよい.水気が多いという特徴もあるので,フライパンで焼く場合は衣を付けない方がよい.淡白でやや脂っこく,日本人好みの味.価格が庶民的なのもうれしい.

塩をしてなくてぶつ切りにした冷凍カラスカレイも売られていて,こちらは煮付けにするとよいという.

(2002/01/12)

がんもどき

豆腐をくずして,いろいろな具などを入れて丸めて揚げたもの.具にはきくらげ,ぎんなん,にんじんなどが入る.関西では「ひりょうず」などと呼ぶ.

名古屋ではおいしいがんもどきを買って食べられたのだけれど,なぜか京都のスーパーで売っているのは小さくて平べったいがんもどきばかり.小さながんもどきは豆腐というよりはむしろ薄揚げに似たものになってしまい,中に空洞なんかもできたりしてて,豆腐の充実した食感が楽しめないので,がっかりしてしまう.

(2001/01/13)

きんかん卵

鶏のお腹から取り出した卵黄.柑橘類のきんかんに見ためが似ているからつけられた名前だろうか.大きさは本物のきんかんよりちょっと大きめ.普通のマイナス殻マイナス卵白,といったらわかりやすいだろうか.なぜか京都では見かけない.名古屋では,まるでささみや手羽元を売るようにごく普通に売られていたのだけれど,考えてみれば普通の卵よりとれる数はずっと少ないはず.甘辛く煮付けたりするらしい.

実はこの名前を料理本などで見たことがない.ウェブを検索してもほとんどヒットしない.ひょっとすると,もっと別の名前や表記があるのかもしれない.ご存知の方は教えていただけるとすごくうれしいです.

(2001/01/15)

一般的には「玉ひも」と呼ばれている,と読者の方にご教示いただいた.

(2003/01/19)

小かぶ

普通のかぶは,大きくて,とても1個まるごと食べつくすことはできないけれど,小かぶならだいじょうぶ.

普通のかぶより遅くまで入手できるようだ.葉っぱがついたまま売られている.葉っぱは薄揚げなどと煮るとおいしい.でも,ちょっとくせがあるので,子どもには向かないかもしれない.かぶの本体の方は普通のかぶと同じように料理できる.薄く切って浅漬けにしてもおいしいし,たとえばわかめとかとシンプルな味つけの煮物にすれば,甘く柔らかくなって,こたえられない味だ.

(2001/02/07)