最近，少しずつ荷物の整理をしているのだけれど，今日は部屋の片隅に積んでいたものたちの下から，salusの2008年5月号が出てきた．
salusといえば，東急電鉄が発行していて，東急の各駅で配布している無料誌．普通，無料誌というと，宣伝ばかりで無味乾燥だったりするものも多いけれど，このsalusは読み応えがあって，東急沿線に住んでいたころには欠かさず読んでいたものだった．確かに宣伝色の強い雑誌ではあるけれど，大体，書店で有料で売られている雑誌にも，購買意欲をあおることが主な目的だったり，広告料が主な収入源でありそうなものも多いので，無料で配布している分むしろ良心的かとも思う．
5年の時を越えて出てきたsalusは，「一皿の世界旅行」という連載記事に目がとまり，そのページを後で読み返そうとして折り返して置いてあったもの．「一皿の世界旅行」は，この号ではリヨンを扱っていて，リヨンの名物・おすすめ料理や周辺の名産食材を紹介している．リヨンといえば，産業面でも重要な地位を占める都市だけれど，フランスの食文化を語る上でも欠くことのできない地で，中国では食在広州というけれど，フランスでは食在リヨンといっても過言ではないと思う．
記事によれば，横浜の馬車道駅付近にある，リパイユ・エクスキーズという料理店でリヨン料理を数多く提供しているとのこと．ぜひ訪れたいと思いつつ，未訪のままにしていた．今回調べたところ，2013年現在も同地で，ほぼ記事に記されたのと同様のリヨン料理を提供しており，ただ店名のみ「リパイユ」に改められている模様．
■
ところで，国会図書館で調べてみたら，salusの創刊号は2001年4月号であり，国会図書館では2009年11月号以降を所蔵しているらしい．創刊以来長らく，納本を忘れていたのだろうか．発行元である東急電鉄では保管しているだろうけれど，他の図書館には所蔵されているのか…と思って調べてみたところ，東京都立図書館には創刊号を含め所蔵しているものの，欠号が多いことを知った．