みしっく今日のひとこと - 2009年2月


■2009/ 2/28(土)  デジタルフォトフレームに思う.

デジタルフォトフレームという製品が昨年ごろから人気を呼んでいる.

この製品の機能を汎化して「単体で情報を取得し処理する機能を有する,ビットマップディスプレイを用いた表示器」ととらえてみると,このようなカテゴリーの製品全体の中で,個人的に撮影した写真の表示というのは一部ユーザーのニーズを満たすにすぎない.私の最近の生活では,写真表示器よりはむしろ天気予報表示器が欲しい.

気象庁予報部や気象台の発表する普通の予報とピンポイント予報を,朝昼夕の発表時刻に自動的に取得して表示する機械.警報・注意報をリアルタイムに表示する機能があってもよい.最近の雨雲レーダー画像が表示できればなおよい.

携帯電話に自動で天気予報を取得する機能があるのは知っているけれど,携帯ではなくリビングの小物として,そういうものが欲しい.電話機の隣に置いても違和感のないようなサイズとシンプルなデザインで.緊急地震速報を受信する機能までは求めない.

調べてみると,北米では,wireless weather forecasterなどという名前で希望のものが売られている模様.日本でもそのうち発売されるのだろうか.

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■2009/ 2/22(日)  エスで四字熟語.

Revuo Orienta 2月号の天野氏による寄稿には,四字熟語が二つほど使用されており興味深い."Konvenaj homoj al konvenaj postenoj." というタイトル自体が「適材適所」という四字熟語の訳なのだろう."Ĉiuj renkontiĝoj aŭ aranĝoj ne povas same ripetiĝi." という一句も「一期一会」の説明的訳なのだと理解した.どちらも漢籍には見えない和製の熟語と思われるけれど.

池田信夫氏が,私と珍しく意見の合うことを書いていた(フレクシキュリティ).昨今の派遣切りに見られるような解雇規制の弱い労働市場は,実効性のある社会保障と職業訓練の制度が伴わないと長期的に経済の活力をそぎかねないという考え方.ただ,デンマークでは解雇が基本的に自由に行えると理解されているようだが,これは何かの間違いだろう.

米国が日本に比べて社会保障の水準が低いにもかかわらず長期的な成長を達成していることについては別の説明が必要で,池田氏の記事では触れられていないものの,その説明も用意されている.

今シーズン最後のおでんを作る.

関東ではおでんに「ちくわぶ」といわれる具材を入れるようだけれど,でんぷんのかたまりのようなものでなじめない.でんぷん系の食品といえば,生麩の方は好きなのだけれど,近所のスーパーでは見かけないのであまり口にすることができない.

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■2009/ 2/12(木)  新型インフルエンザ対策

新型インフルエンザ対策として,消毒用に手洗い後の手指に擦り込んで使用する速乾式のアルコール製剤を,近くのドラッグストアで買い込んできた.「手ピカジェル」という商品名のものだった.なお三層式不織布マスクは花粉症対策のため多めに購入済.

Becky!に脆弱性が発見されたとの報に接し,いまのところ悪用されているようではないものの,念のため最新版をダウンロードしてインストール.ところが,実行時に毎回「発行元を確認できませんでした。このソフトウェアを実行しますか?」と警告が表示されるようになってしまった.実行ファイルB2.exeを右クリックして,プロパティの「ブロックの解除」ボタンを押しても解消されない.

ダウンロードしたZIPファイルを展開して生成された実行ファイルを右クリックし,プロパティの「ブロックの解除」ボタンを押し,それをインストール先フォルダ(標準ではC:\Program Files\RimArts\B2)に手動でコピーすればよいことが判明.UACの警告が表示されるが,自分のしていることが理解できていれば問題ない.おそらく,Vistaになってセキュリティが強化されたためである模様.

高木浩光@自宅の日記 の1年前の記事も参考になる.まぎらわしい誤訳があるため用心が必要なようだ.

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■2009/ 2/10(火)  電子申告,完了.

区役所で公的個人認証サービスの電子証明書の発行を受けて,昨年分の所得税の確定申告(還付申告)を夕方に完了.

税金の電子申告は,毎年のようにタレントを起用して簡単さをアピールしているけれど,実際にやってみると,初心者にとって簡単なサービスとはいいがたい.とっつきにくいのはどうしてかと探ってみると,マニュアルとクライアントソフトの作りが原因であるようだ.電子申告の仕組み自体は業務システムとしては標準的な作りなのだと思う.紙ベースの申告では印鑑証明書の添付が要求されないのに,電子申告だと電子証明書の使用が必須となる点には前々から首をかしげていたものの,それ以外の点で気になるところはなかった.

もっとも,国税庁の確定申告書等作成コーナー(数値を入力すると申告書が自動作成され,パソコンのプリンターで印刷できるウェブサイト)の完成度が非常に高く,電子申告の準備をすませておくとこのサイトで作成したデータをそのまま送信できるので,事前準備と初期登録さえクリアしてしまえば,後はスムーズに進む.

一点注意すべきなのは,確定申告書等作成コーナーで作成したデータをブラウザから送信する場合は,Windows Vistaを使用しているとそのままではエラーが表示される点.この場合,データを一時保存してからInternet Explorerのアイコンを右クリックして「管理者として実行」を選択して立ち上げたブラウザ画面で送信する必要があるようだ.

ちなみに,電子申告に関しては,Impress Watchの本日の一品 - 確定申告を電子化! ICカードリーダライターの批評がなかなか乙な書きぶりである.

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■2009/ 2/ 8(日)  住宅政策 - 埼玉では

今朝の新聞報道によれば,埼玉では,老朽化した県営住宅の建て替え工事に着手する方針を知事が打ち出した.建て替えで290戸増えるという.県営住宅への応募倍率は10倍程度に達するというので,東京都の60倍に比べれば低いものの住宅整備は喫緊の課題であるようだ.東京都知事にも見習ってほしいと思う.

東京の場合は,都営住宅を同一場所で建て替えるのではなく,未利用・低利用土地に住宅を新設し戸数を大幅に増やして,都心の住宅は取り壊して土地を放出するといった有機的な対策を望みたい.未利用の土地があるかというと,湾岸部などにはまだまだある.

夕食は,鶏と白菜のごま風味鍋.練りごまを加えたしょうゆベースのスープで,鶏がらスープの素も少々用いる.

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■2009/ 2/ 7(土)  Googleの著作権侵害クラスアクションの和解

Timeの先週発売号に,Googleの著作権侵害クラスアクション(集団訴訟)の和解に関する公告が載っていた.

それによると,Googleが著作権者の承諾なしに書籍をスキャンして商用利用していたことを受け,書籍の著者や発行者が提起していた集団訴訟について,商用利用によってGoogleが得た収益の一定割合を権利者に分配することなどを内容とする和解が先日まとまったとのこと.

米国のクラスアクションには,日本などの通常の訴訟と異なり,当初の原告・被告のみならず訴訟の過程で決められる一定の共通点を持つ人々について判決や和解の効力が及び,クラスアクションに関する知・不知を問わず和解等に拘束されるという効力が生じる特徴がある.

そこで,著者や発行者でこの和解による拘束を受けたくない者は,この和解からの除外を申し立てることができる.この申立ては5月5日までに書面でしなければならないと,公告にはあった.

この和解は一定範囲の著作物について著作権を実質的に報酬請求権に変換する機能を持つ.私も個人的にはその方向性に賛同するものの,Googleのビジネスに自らの著作物が利用されるのを快く思わないとか,Googleによる利用について差止めを求めるという立場も,現行法上は認められるということだ.

除外を申し立てなかった者は和解に拘束されることとなるが,一定の和解金の支払請求は2010年1月5日までに行わなければならないとのこと.

私は書籍に寄稿したり,私の撮影した写真が書籍に掲載されたりした経験もないので静観しているけれど,たとえば日本で発行され日本語によって書かれた書籍等であっても2009年1月5日以前に発行されたものならこの和解の効力が及ぶから,本欄読者にはこの和解への参加・除外・和解金の支払請求を検討する必要のある方も多いのではないだろうか.

この種のクラスアクションの公告は,米国の新聞を読んでいるとしばしば目につくのだけれど,Timeのような雑誌に掲載されるのは数年に一度程度.米国外の多くの者に効力が及ぶので,米国外でも広く購読されている本誌に公告を掲載することになったということか.

詳細はGoogleブック検索和解のサイトをご覧いただきたい.誌上の公告と異なり,日本語で表示される.

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■2009/ 2/ 1(日)  年越し派遣村を振り返って.

年越し派遣村が日比谷公園に開設されて,失業者が冬の寒さと空腹を乗り越える一助となったことを振り返ってみる.

小泉政権以来,住宅供給を民間に委ねる傾向が一層強まってきている.そのような政策は選択肢としては理解できるものの,それで住宅需要が満たされていないことが明らかになったいまとなっては,失策だったということだろう.

足元の東京都についていえば,週刊東洋経済によれば,石原慎太郎が都知事になってからの9年間,都営住宅の建設はゼロで,募集倍率は60倍に達したという.石原氏といえば個室ビデオ店火災の際に「都内には200円,300円で泊まる宿はいっぱいある」という発言で物議をかもしたことも記憶に新しいが,ゼロゼロ物件にまつわるトラブルもマスコミに大きく取り上げられるようになった.

7月には都議選が行われる.私自身にとっては初めて都政にかかわる機会となるが,こうした現状を踏まえ住宅政策の分野には特に注目していきたい.

京都で暮らした者にとって,正月を祝う定番の和菓子といえば花びら餅.今年は食べずに過ごしてしまった.来年こそは老舗和菓子店に出向いて買い求めたい.

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