番外編: 旅行仏会話で思うこと


もともとフランス語があまり得意な方ではないけれど,それは致し方ないところ.一般的なフランス語に比べて旅行仏会話では難しい文法とかは要求されない代わり,独特の難しさが2点ほどあると思う.

1点目は,食べ物の名前.これは学校でほとんど習わないし,前後の文脈から意味を推測できないことが多いので,知らない単語が出てくると困難を極める.店員さんが英語で説明してくれるかもしれないけれど,それでも難しいことには変わりない.今回はあまり高級なお店には行かなかったけれど,高級なところではメニューも凝った表現のものになるので大変なのだと思う.ガイドブックには簡単な単語帳が付いていたりするけれど,それだけでは心もとない.

2点目は,地名.学校では,地名は都市名と国名・地方名に分かれていて,都市名は à が付くときは無冠詞,国名・地方名はそれぞれ適当な冠詞と前置詞を付けると習うけれど,実際にはそれ以外に島の名前,通りの名前,広場の名前,店の名前,その他もろもろの名前があって,こういうのの扱いはまだきちんと習っていなかった.旅行中に気づいて大事だと思ったのは,これらのうち普通名詞を修飾して作られているものは,文法上は普通名詞扱いになっていて,文中では直接目的補語になるとき,「…に,…で」という意味の状況補語になるとき,de を付けるときのそれぞれで適切な冠詞と前置詞を付ける必要があるようだということ.都市名や駅名(おそらく都市名と同じ扱いでいいと思うのだけれど)でも,すでに冠詞が付いているものや複数形のものがあるので,学校で習ったことは一度忘れた方がいいのかもしれない.さらに困るのは,普通名詞を修飾して作られたのでない固有名詞.店の名前とか.「私はエディアールに行きます」といった文でさえ正確に訳そうと思うと困ってしまう.「私はエディアールの店に行きます」と表現を変えてもやはり難しい.à とか au とか chez で始まる店の名前は一見楽なようだけれど,de を付けたいときはどうすればいいのだろうと思う.そうそう,本屋さんの名前,FNAC は女性で,la とか une が付くらしいけれど,その理由は結局わからないままだった.