みしっく今日のひとこと - 2008年10月


■2008/10/13(月)  「軽井沢に移り住んで穏やかに過ごしたい」.

「53歳のAさんは,東京都内で会社員をしているものの,定年退職後は軽井沢に移り住んで穏やかに過ごしたいという夢を持っている.でも都内の戸建ての自宅はまだローンが2000万円余り残っていて,しかもローン残高が住宅の時価を上回るので,そのままでは軽井沢で住宅を取得するのは厳しい状況.

「そこで,子ども(会社員,31歳)に東京の自宅を売却し,受け取った代金で軽井沢にほぼ同額の住宅を取得.子は自己資金に加え,フラット35でローンを組んで代金を支払うことに.」

という事例の紹介を,某機関紙にFP氏が寄稿していた.

親にとっては,時価を上回る価格で自宅を売却することができて,安心して軽井沢居住の夢を実現できるというメリットがある.子にとっても,新築住宅を購入するのに比べて割安に住宅を取得でき,通勤なども便利になるというメリットがあって,win-winの関係を築けたというわけだ.

不動産市場にみられる流動性の低さや取引コスト,とりわけ中古住宅に関する情報の不十分さといった問題を乗り越えることができた興味深い例なのだと思う.この記事では「親族内の相互扶助」という視点で取り上げられていたものの,両当事者が親族であることはこの取引を容易にした一つの要素ではあるものの,不可欠な要素ではないように思う.

同紙では,同じ特集の別記事に,「親世帯は手元に預貯金を持っているが,利子はわずかしか付かず,一方で子世帯は住宅ローンを借りるとそれなりの利息を支払わなければならない」という課題を解決するため,預貯金の金利と市中銀行の住宅ローン金利のちょうど中間の利率で,親が子に融資することにより,双方が経済的メリットを享受するという例を解説し,「親族内の相互扶助」のもう一つの例として取り上げていた.こちらは割とよく耳にする話だけれど,不動産の売買は個人間でもさほど難しくないが,お金の貸し借りや返済遅滞時の対処は十分な知識がないと処理が難しいので,先ほどの軽井沢の例とは違って,親族外ではなかなか実現が難しそうだ.

蛇足ながら,私は定年後は気候が温和で便利のよい静岡あたりで暮らしたいと思っている(米国でもフロリダ州は退職者に人気だと聞く).雪の信州に住むのは,アイスランドのように太陽が地平線近くを這う薄暗い冬を過ごすことはないとはいえ,好みが分かれるところだ.前の例の人は軽井沢に移住したいということなので,よほど暑さが苦手な人なのだろうかと思った.

生協で届いていたいわしすり身を使ってつみれ汁を作り,夕食と朝食に.すり身に赤みそと片栗粉を加えて作る.その他の材料は,大根,焼き豆腐,わかめ.にんじんも入れたいところ,切らしていたので入れられなかった.

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